先週はサイバーファイトフェスでした。

感想を書き綴ったまま、疲れ果てて放置したまま一週間が経過してしまった。実にもったいないことをしてしまったが、通常のガンプロ興行も今日無事終えたので、もう一度思い起こしてみたい。

あの日、一夜経ってなんていい大会だったのだろうと余韻がずっとありました。

終わってみて思ったのはサイバーファイトフェスというのはずっと長い間、高木三四郎社長が思い描いていた「プロレスを大衆に届ける」ということと「業界1位を目指す」というそれぞれのスローガンを掲げていることを、より具体的な姿形として現れたお祭りなのだと僕は思いました。

99年頃のDDTのビデオを見返すと、当時の高木社長も一貫して「世間に届ける!」と息巻いていて、ずっと一貫しているのです。その映像とこのさいたまスーパーアリーナの景色を脳内でモンタージュするだけでも、グッと来てしまう。


話は少し変わって、2000年頃。全日本プロレスから三沢さんら、選手が大量離脱してノア旗揚げへという流れがあった頃に日本テレビでは全日本プロレス中継は放送が終了し、しばらくの間『コロッセオ』という番組がやっていました。コロッセオは国内で行われている沢山のプロレス団体の興行をダイジェストで放送するという番組で、私はその番組の放送を観てプロレスの魅力に更に開眼したと言ってもいいようなものでした。

エンタメ路線のFMW、バトラーツ、BJW、夢ファク、国際プロレス、闘龍門、DDT、アルシオン、いろんな団体が紹介されていたはずです。
埼玉プロレスのサバイバル飛田vsドリルばばあだって中継されていました。


以前、高木社長と話をしたとき、社長が「あの番組は一つの理想だったよね」と言っていたのを思い出します。それは恐らく団体の大小問わずプロレスの魅力の多様性を濃縮した番組だったからだと僕は解釈しています。いろんなプロレスがあって、いろんなスタイルがあって、でもどれも面白いよね、という多幸感が番組にはありました。ある日、急に全日本プロレス中継が終了して、次の週からその番組が開始した時、僕はこれまで週プロやゴングでしか見たことがなかった団体を映像で見ることができ、そのプロレスの多様性っぷりに度肝を抜かれました。

しばらく経って、コロッセオは終了し、日本テレビはプロレスリングNOAH中継をスタートさせて、従来のプロレス中継に戻ったわけですが、このコロッセオが放送していた約半年で、プロレスの多様性、面白さに気づかされたと僕は思います。

今回のフェスはそんなコロッセオを視聴していた時のような、ワクワク感というか、多様性といろんなスタイルがあるということを見せつけたそんな大会だったのではないかととても感じました。NOAHも一緒に開催したというのも、あの時の日テレを毎週VHSで録画していたプロレス少年にはたまらないものがあるんですよね。

その中で、4団体の中で一番規模感が劣っていたガンバレ☆プロレスが、多様性の一つを見せられたような気がしてとても嬉しいです。「こういう団体もあるんだ」「観に行ってみようかな」と思ってもらえれたら嬉しいなと思いましたが、そういう感想が沢山あって、ホッとした部分があります。



それ以外にも仕事の部分での話になると、個人的には映像チームと連携をとり、前日の段階で全ての映像を納品出来たことに個人とチームの成長を感じることが出来ました。もうギリギリに納品するというか、ギリギリにペース配分して制作するというのはチームや主催に対する迷惑な行為なわけで。10年前はそれが当たり前だと思わされてきたのが完全に払拭されたように思えました。


この興行で、私自身が感じたのは反復の重要性でした。このフェスでは皆が日々取り組んでいることが発揮されたように思えます。ビッグマッチだから沢山特別なこともするわけですが、それ以上にいつも板橋で試合をしていたり、いつも後楽園で映像を作り、それを流すということをしていたり、いつも行っていることを反復して付いた力のようなものを感じました。

私自身は昨年からZERO1参戦、インディーズのプロモーション、爆破甲子園などにも頻繁に出るようになりまして、そうしたところで試合をしている成果のようなものを感じました。今ならばどこに出ても今成夢人が出せる、今成夢人を表現出来る、そんな気持ちがありまして、特大のスーパーアリーナでそれを表現することは最高に気持ちが良かったです。これも反復と積み重ねだと感じました。

そして6日後の、今日。ガンプロは北沢タウンホールで興行を開催しました。
いつも通り100人規模の会場ですが、皆がフェスでの余韻と手応えを持ち帰って、臨んでいるのがわかりました。またこうした積み重ねを大事にしていく、怪我に気をつけて、練習して、お客さんを入れて、頑張る日々がまた始まる。今日はミックストタッグトーナメントが開幕しました。男女混合の試合が躊躇なく組めるのは今のガンプロの強みかと思われます。それもまたこれからの一つの多様性を広げる何かになることになっていくでしょう。



ガンプロも成長曲線を上げていかなくてはと思い、大会後に大谷晋二郎選手のレギュラー参戦をご提案しました。

ガンバレプロレス×大谷晋二郎

熱×熱

のシナジー効果で、団体を唯一無二のカラーにしたい、駆け上がりたいとの思いがあります。

沢山のことに気づけた一週間。またあのようなお祭りに参加するために、一個人としても駆け上がるためにも、また一戦一戦を大事に積み重ねていく日々が始まりました。


引き続き、どうぞよろしくお願いします。

今成夢人