昨日はDDT聖蹟桜ヶ丘大会、凱旋興行でした。


ずっといる街なのに、あんまり街のことを考えてこなかった私、街に関与してこなかった私、何かあるとフランチャイズ店に行ってた私が27年いるこの街で凱旋興行をやる。


思えば学生プロレス時代の名前は金的桜ヶ丘だった。住んでるところが聖蹟桜ヶ丘だったというだけでつけられたリングネームは当時からわりとしっくりきていて、学生プロレスのときからわりと定着もしていたように思う。


だからといって聖蹟桜ヶ丘で何かするわけでもなく、金的桜ヶ丘は金的桜ヶ丘のまま4年間の学生生活を終えた。


だがこうしてDDTが聖蹟アウラホールの興行を決めてくれた。京王ショッピングセンター6階、そう駅直結のめちゃくちゃアクセスがいい場所で。目の前にはビッグカメラもある。


切符を売らなきゃと街を歩いた。あそこのお店に行ってみるとイイよとか、どんどん街の星座が連なっていく。私は随分との間、街との連結をしてこなかったのだなあと痛感する。暖かさを感じる一方で、フランチャイズ店はなかなかポスターの掲示許可がおりなかったりもした。


そうしたお店の性格のようなものは人間の性格にも直結しているような感じもする。オーナーの許可がおりなければそれは貼れないわけで。必然的に掲示を許可してくれているお店は個人店だったりが多く、また街との連結の強度が高いお店なのであった。






中学の同窓会LINEグループがあって確か3年前に作られてそのまま放置されていたから、これは誘ったら来てくれるだろうと思って告知のLINEを送るという39名が既読スルーだった。これもまた僕がここにいる友達との連結が希薄であったことは否めない。そうしたことが直結してしまうことを痛感した。一度ダメなら2度目も39名分の既読スルー。ならばと前日に再び告知。すると3名が返事。1名が当日券で来てくれたようだった。


そんなこんなで、蓋を開けてみればお客さんがたくさん来てくれていて大変ホッとした。雰囲気もよかった。設営が大変だったけど、みんながえっちらおっちらといつも通りリングを作っていく。


私の試合は高尾蒼馬と組んで、ウラノさんとHARASHIMAさんと試合。HARASHIMAさんと試合をすることは念願だった。たぶんVTRの撮影をしてきて、一番たくさん撮ってきたのがHARASHIMAさんだからだ。つまりそれだけHARASHIMAさんがエースでチャンピオンだった時期に、私は映像班として過ごしたということになる。だからいつかファインダーの向こうにいるHARASHIMAさんと手を合わせたいと願うのは必然でした。またHARASHIMAさんも帝京大学の学生プロレス出身ですから、聖蹟桜ヶ丘という地にも縁があったことも多分に意識していました。


驚いたことは、パートナーの高尾蒼馬自身が非常に感慨深そうにしていたことです。彼もまた学生プロレスの後輩で、一度は学生プロレスサミットで金的桜ヶ丘&BIMA組が組まれるはずだったのですが、それが流れた経緯があります。その後10年、なんだかんだとプロレスをお互いにやっている。そうした接点の繋ぎ目がこうしてタッグ結成にエモーショナルな気持ちを掻き立てたのではないでしょうか。


彼は僕をよく弄るし、また昔話にも花が咲く。彼は僕と接続点を作ることでイキイキしているように思える。高尾蒼馬がより高尾蒼馬らしく生きれるのであれば、また高尾&今成組というのはアリなんじゃないかとじわじわと思えてくる。


ウラノさんのインサイドワーク、そしてHARASHIMAさんの地力に叩き潰されました。相手チームもまた盤石のタッグチームでした。HARASHIMAさんはやはりDDT不動のエースでした。何よりファインダーで見るだけでなく、それを肌で感じれることはこの上ない喜びであります。叩き潰されたのに、妙に感慨深い。謎の気持ちが湧き上がります。







セミ、メインの試合も大盛り上がり。みんなのことが誇らしくなります。多摩市の普段はプロレスを観に来ない人たちがたのしんでいる光景は、仲間のみんなをより誇らしく思わせ、そしてプロレスの力をまた痛感させられました。


興行が終わり、何軒かお店に顔を出しました。みんなが今日の興行を語らっていました。遠藤凄いわ〜、坂口さんカッコイイわ〜、と後ろの席から聞こえてくるのをニヤニヤしながら私は濃いめの緑茶ハイを飲みました。





次は商店街のお祭りでもやったらいイイとか、いろんな助言をまたもらいました。きっと「次」が見える興行に出来たのだと思います。



何はともあれ、DDT聖蹟桜ヶ丘興行、無事に終了。


皆さま、ありがとうございました!