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先日、美術予備校時代の友人や先生と食事会をした。浪人という微妙な期間ながら、その後もこうして謎の会が不定期で開かれているのだから、それはそれで意味があった時間を過ごしていたということなのではないでしょうか。


ちなみにここにいる自分以外の人が、この予備校時代のデッサンや色彩構成などで優秀な成績を収めて、後に夏期講習会などで学生講師のアルバイトとして”凱旋”している人たちがほとんどでした。


上手く言えませんが、この美術予備校が積極的にOB・OGとして現役学生講師を呼ぶことで、生徒たちに謎の青春感を与えているのも一つの要因かと思います。それなりに若い現役バリバリの学生が講師としてやってくるわけですから、ちょっと年上のお兄さん、お姉さんのような感じで親近感も持てますし、リアルなキャンパスライフの話も聞けたりして、受験生のいいモチベーションになるわけです。


なかには爆乳講師なんていう強烈なキャラクターの学生講師なんかもいて、その先生とお話をしたいがために、デッサンを頑張る友人もいたり。とにかくこういうシステムは侮れないなーと思いますね。


自分は講師なんてことをやったことがないわけですから”優秀ではない”という状態を抱えて生きてきました。別にそれを指標に生きる必要はまるでないわけですが、予備校に認められるというのはどこか羨ましかったりします。


ただ、今回の食事会でとても口下手なK君が「俺なんかより夢ちゃんの方がよっぽど講師に向いているよ」とポロリと言うんです。


僕はデッサン力がないのになあ。。



それでも、彼が僕の方が向いているといのは”僕の喋り”が止まらないからみたいなんです。


この会でも口から出まかせで、まあベラベラと喋ってたんですが、もしかしたらそれってプロレスをずっとやってて培ったものなのかもしれないなーと思ったりもしました。(デザインの話になると無口になったけど)


アピールをするとき、「やっぱり煽らなきゃ話にならんだろ、オラ!エッ!」と思い常に取り組んできた自分は、たぶん口から出まかせでよくわからないことをベラベラと喋るようになってました。


言ってしまえば、”ハッタリ”かもしれませんが、K君はもしかしたら講師にも”ハッタリ”が必要だと思ったのかもしれません。だってゴールは”合格者を輩出する”ことなんだから、技術だけじゃなくて、やる気や他のサムシングを与えることだって必要かもしれない。


“T”という名物講師が必ず入試直前の受験生にボブ・マーリーの話をするらしい。入試直前になって直接的な技術の話じゃなくて、何の脈略もなくボブ・マーリーの話。Tは若干その話をしている自分にも酔いしれている。だけど、Tはたぶんそのボブ・マーリーの話をして伝えたかったことがあるのでしょう。優秀であるとか、優秀でないとかそういう次元のことじゃなくて、もっと気持ちの部分や志の部分で、その話をしたかったのだろうと思います。それを聞いて、受験生のためになってるかどうかも分からないけど、技術とか云々の話じゃなくて、ボブ・マーリーの物語や精神性を伝えたかったのだと思いますし、それがきっと何か美大受験という出来事に関連づけることが出来たのだと思います。


K君の言葉を聞きながら、自分は技術というものに着目することは出来ないけど、違った意味でのカンフル剤のようなものを人に与えられるのかもしれない、もしそうならば、もっと頑張ろうと思えました。どうしたってこういう会だとプロレスをやってる側面ばかりが伝わるんですが、映像でも彼らに伝わるものを作らなきゃ。



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同期の上西さん。今やめちゃくちゃ売れっ子のアートディレクターです。同期の活躍が1番刺激になる。プロレスに同期はいないけど、それ以外の世界で活躍する同期がめちゃくちゃ多いのが僕の特徴。こうやって刺激受けながら頑張りたいです。