今年も梅雨入り前に枇杷の季節が来た。
学校には枇杷の大木がある。
何度か邪魔にされて植え替えられ、業者が剪定しているので背は高いがいささかヒョロリとしている。
42年前、クラスの子どもがお弁当で持ってきた枇杷の種を植えたものだ。
教室のプランターに種を植えたのは、枇杷、オレンジ、梅干し(笑)‥。
秋に芽を出し、日当たりの良いベランダで育った枇杷は、子ども達が卒業後数年で背の高さ程成長した。
何度か切られそうになる危機を乗り越え、今の場所に落ち着いた。
しばらく忘れ去られていたが、5年前、立派な身をつけていることに園芸委員会が発見した。
今年の6年生が1年生の時、学校の枇杷の種を再び植えた。
1年生は芽が出るまでの3ヶ月、本当によく面倒をみる。枇杷2世だ。
枇杷ジュニアは、もう 1メートルを越す程の苗木になっている。
流石に退職して還暦を越す身としては見届けることはできないだろう。
しかし、学校は「懐かしい」だけでなく、人の成長と共に在りつづける「心のふるさと」なんだとしみじみ思う。