スペシャルジャンプの鬱積をノルディック複合で晴らす 

 

 ノルディック複合・成人B(27歳以上)は、11人と出場は少ないが、入賞圏内(8位以内)には大きな壁がある。北京五輪メダリストを筆頭に、全日本の選手が表彰台を占め、以下国体入賞の常連がガッチリと連なっている。いくらジャンプで10m以上差をつけても、後半のクロスカントリーは、1万m専門と短距離ランナーが競争するようなもの。とても根性でできるものではない。さらにジャンプは前日のように風の悲運がある。高校時代からジャンプで首位でランがビリだった。

 しかも9年ぶりの競技となる。

 

 ジャンプの条件は昨日と一転して、湿雪、微風。

 息子のジャンプはある意味予想通り、K点越えHSに迫る実力通りのものだった。(湿雪で滑りが悪くヒルサイズに届かなかったのがやや不安)予想通りというのは、ここ一番の大勝負ではないので、普通に飛んだ、という事。

 後半のランは2分のアドバンテージでスタート。内藤智文がスタートした後、北京メダリストの永井秀昭選手が跳ね馬のように猛追する。こりゃキツイ。大人と子どもだ。

 1週目(2、5km)で息子がトップをキープしていた時は我が目を疑った。誰もが予想してなかった「魂の走り」だった。つれあいは「もう、これでいい。これで十分」と感無量だった。

 流石の貫禄でメダリストがゴール。続いて全日本。

 

 そして5位争いでスパートをかけていたのが智文だった。まさかこんなに早く帰ってくるとは思わず、危うく気が付かないところだった。つれあいが「うっそー!智文だ。」と涙ぐむ。息子の顔は鬼だった。いやあ、凄い、凄い、凄い!

 優勝をねらった本職で7位。挑戦で出場したコンバインドで5位。

 本来なら手放しで喜べないのだが、本当に凄かった。

 

 

 今回、ジャンプだけでなくノルディック複合の走りまで全選手を応援してくれた札幌ノイズの脇山さんにも感謝!

 

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