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でもそれってとても危険なのですよ
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「声が飛ぶ」とか「大きい声」と言うのは、身体をしっかり使い、きちんと支え、
声の出す方向性、正しい口の開け方などを習得した上での結果であって、
何も理解していない、トレーニングもしていないままそればかりを追求すると、
思い込みと共に体は前傾し、ひどいと顎まで突き出し、声は本当に出なくなりますよ
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音域は狭くなり響かなくなり、益々声は出なくなるので、どんどん喉を押してしまう。
負のスパイラルに落ち込み、その結果起こるのは、喉のトラブルです。
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成長期のお子さんなどは、そういう体つきに成長してしまいかねません。
「お客様は前にいるのだから、前方に声を飛ばしなさい
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・・・と言うか、他の所から来た生徒さんのほとんどがそうです。
もちろんそれは間違ってはいません。
お客様にきちんと声をお届けするのが、役者や歌手の仕事です。
でも自分から遠く離れたお客様に声を届けるものは何ですか
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それは「呼吸」です。
舞台の上で豊かなパフォーマンスを行うには、生きるための自然呼吸だけでは足りません。
しっかりトレーニングされた肉体が必要で、それには「呼吸法」を学ばなければいけません。
プロフェッショナルと呼ばれる方々は、どの世界でも過酷なトレーニングを行っています。
何故シンガーだけ、それが必要ないと言えるのでしょうか
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そんなに簡単に体から声は溢れ出ては来ませんよ
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絶対に必要なもの、それは体の「軸」と「支え」なのです。
そしてそれは一朝一夕では到底作られません。
そして声を前方に飛ばしたかったら、後方の広がりこそが最も重要なのです
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テイクバックのない野球やゴルフスイングはありません。
プリエのないジャンプはありません。
引きのない弓矢はありません。
右があれば左がある、上があれば下がある、前があれば絶対に後ろが必要なのです。
つまりは全てバランスの上に成り立っているのです。
「結果」だけを言い続けてもその「方法」を学ばなければ一生「結果」は生まれません。
それなのにどうして「前へ」とばかり主張するのでしょうか
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背中の重要性をもっと理解してください。
背中こそが声を出す上でまず第一に考えなければならない重要な場所なのです。
もちろん、足もお尻も体幹も首も顔も全て大切です。
つまり体全体を使うのです。
私は発声を指導するとき、肉体をよくコンピューターに例えます。
背中がハードディスク、お腹はソフト、顔が液晶、脚はPCを立てるための脚そのものです。
どれ一つ欠けてはならないのです。
「前へ」ではなく、「越えて前へ」なのです。
本当に本当に大切なことです。
私の願いはただ一つ、喉を壊すような発声は絶対にやめてください。
私自身もかつて悪い発声のために「音声障害」の一歩手前まで行きました
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一生歌えなくなるかも・・・という恐怖と絶望感を今でも忘れることができません。
この世の中にたった一つしかない自分の声を大切にしてくださいね
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