子役オーディションに向けたレッスンが白熱しています
まだ体が柔軟な子供たちの歌が良くなるのは以外に早いのですが、演技は相当難しいです。
細かい役作りや心のひだを小さい子に教えるのは至難の業です。
例えそれが理解できたとしても、ちゃんと声に出して表現出来なければなりません。
豊かな表現をするためには、しっかりと体を支える必要があるし、柔軟な口周りの筋肉も必要です。
気持ちが入るとたいていの子は前のめりになり、感情的な台詞になってしまいます。
体の重心が上がり、浅い呼吸で薄っぺらな表現になってしまうのです。
クールな表現を子供に教えるのはかなり難しいし、日頃の開口訓練もとても重要です
でも辛抱強くやり続けていると、ある時突然変わることがあります
「腑に落ちる」と言う言葉がありますが、
役の思いが全ての内蔵の底まで浸透し、それが体の奥底から湧き上がり、「表現」となって顔や声に現れる時が来るのです。
役が体に入り込んだ瞬間なのかもしれません
その時の顔は、見慣れたその子の顔ではなく、役の顔に変わっています。
これは私が相手役になって、ひとりひとりに向き合うからこそわかる瞬間なのかもしれません。
その時私は、感動して涙がこぼれそうになったり、鳥肌が立ったりします。
もちろん知らん顔をして演技を続けますが、役者が誕生する瞬間に立ち会えるのは感無量ですよ
ただ物凄い細かい心理分析と、お互いの集中力が必要なので中々そこまでたどり着くには時間がかかります。
もちろん子役との信頼関係も大いに関わってきます。
活躍する子役をたくさん排出するには、
もっと時間も労力もかけずにうまくやれる方法もあるのかもしれません。
でも私はやっぱりマンツーマンで時間をかけて、一人一人の個性を活かせるレッスンをしていきたいです。
子役大量生産工場主になることは、私にはできそうもありません
そして、大人の方々のオーディション。
今年のオーディションはかなり難関となっているようです
約2週間待って届いた書類選考の結果は悲喜交々で、結局私の生徒は3人歌で合格しました。
全体的にかなり絞ったというお話です
落ちた方は、自分に何が足りなかったのか、何を克服していかなければならないのか、
そして今後の自分の人生の方向性をしっかり見据えて、
次なる目標に向かって頑張ってください。
書類通過した方は、いよいよ予選と本選が待っています。
今の自分の力を思う存分発揮できるよう、集中して頑張ってください。
自分の技術に向き合う時は常に孤独です
近道などありません。
一つ一つに向き合い克服していってください。
心から応援しています