私の母は綺麗好きな人やった。
あのとんでもない父も
潔癖症に近いくらい綺麗好き。

血筋から言っても
育った環境から言っても
私は綺麗好きであるべき。

でもそうでもない。
私の感覚では私は普通。

家の中がとっ散らかってるのは
嫌やけど、潔癖症ではない。
なるべく綺麗にしようと
「努力」してる。

たぶん本当の綺麗好きな人は
「努力」なんかしなくても
自然と綺麗に出来るはず。

対してトンボは
叔父、叔母達も含めた
大家族(最大9人)に育って、
キッチン含めて3部屋しかない

狭い家の中は、四六時中
とっ散らかってた、らしい。

私達が結婚する頃には
義両親と義弟2人の
4人暮らしになってたけど、
とっ散らかった大家族の
状態を継続したまま。

たまに見かねて掃除機を掛けると
「ガラガラガラ~~」と
掃除機が凄い音を立てる。
まるで小石だらけの庭に
掃除機を掛けたみたいな音。

キッチンには所狭しと
足の踏み場もないほど、
鍋や釜、食器が直置きされてた。

流し台はいつもヌメってたし、
ガスコンロはネトネトネバネバ。

そんな環境で育ったトンボが
綺麗好きな訳はなく、
整理整頓なんてした事もない。

結婚当初は脱いだ物は
その場に脱ぎっぱなし。
出した物は出しっぱなし。

潔癖症でない私も
叫びだしたくなる事が多かった。
実際に叫んだ事はないけど。

幼児にしつけをするように
「脱いだ物は洗濯かごに」
「自分で出した物は元の場所に」
と教え続けた。

でも20年もした事がない事を
1回や2回、20回や30回言われても
治る事はなかった。

結婚当初はモラハラ夫やったので尚更。

そんな事は嫁が全部すればいい
くらいに思ってたはず。

令和の時代の今、
さすがにそんな事は思ってないけど、
それでも三つ子の魂は
そう簡単には変わらない。

綺麗好きに変身する事はない。