メイクを直して席に戻ると

 

向いの席の齊木さんが役員会の議事録を作っていました。

 

 

一生懸命なその姿を見ていて泣きそうな気持ちになったけど

涙はやはりこぼれませんでした。

 

 

 

私はどうしたらよかったのか? 

 

 

頭の中でこの言葉が何度も何度もグルグルしていました。

 

 

もう一度会いたい。

 

でも会ったところで何が変わったのでしょう。

 

 

 

私はどうしたら良かったのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

Kさんはもういません。

お亡くなりになりました。

 

 

電話に出た男性は沈黙のあと絞り出すような声で伝えてくれました。

 

 

ご病気ですか?

 

私はそうではないことを感じているのに尋ねていました。

 

 

 

それは・・・

申し上げることができません。

 

 

 

そうですよね。

 

ごめんなさい。

 

 

 

私は『ありがとうございました。』とお伝えして電話を切りました。

 

 

 

涙は出ませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

電話がつながって

 

私の要件を伝えた時

 

 

 

絶望的な間があった

 

 

 

 

でも私は傷つかない

 

 

 

想定内だったから

 

 

 

 

 

 

もう

遠い遠いところにいることは

 

 

 

知ってた

 

 

ああ

 

 

 

 

 

ごめんなさい