清少納言が選んだ、三バカ大賞。
三バカ大将でもいいんだけど、中将はいても大将はいないもので・・・。
三バカトリオでもいいけど、トリオで活躍してないし・・・。
枕草子には藤原斉信とか藤原行成とか、清少納言と知的な会話を楽しめるイケメンが登場します。
それとは逆に、他人に嘲笑されるような人物も登場します。
そんな、人に「いじられる」人物たち。
本人はいたって真面目なのだが、なぜか人に侮られたり笑いものになったりする人がいます。
枕草子 人にあなづらるるもの
六位蔵人 源方弘(みなもとのまさひろ)
天皇の側近という職務上では気品ある所作が要求される立場なのでしょうが、かなりピントがずれた粗忽者であったらしい。
例えて言うと、志村けん演じるキャラクターのイメージ(荻野文子氏の感想)。
近衛府中将 源宣方(みなもとののぶかた)
宮中の警護や警備を担当する職務上、イケメン藤原斉信とコンビで行動することが多く、すると、どうしても斉信の引き立て役になってしまう。
例えて言うと、加山雄三 vs 田中邦衛キャラクターのイメージ(同)。
最後、トリを務めるのは誰あろう、元夫の
従四位上・陸奥守 橘則光(たちばなののりみつ)。
三バカというものの、式部省の試験にも合格した源方弘には学才が。
源宣方は摂関家とか大臣家の出自でないと就けない、近衛府中将という役職。
トリの橘則光は武勇に優れていたという、三人三様の美点があります。
しかし、政権中枢にいる藤原一門じゃない「氏」であることから、いじりやすかったのかも知れませんね。
藤原の御曹司を下手にいじったら「クビちょんぱ」になったりするかもですから。
権謀術策が渦巻く宮中では、気兼ねなくクスっと笑える存在だったのかも。