牛に牽かせる牛車に乗って・・・。
高貴な身分の方しか乗ることは出来なかったのでしょう。
幸いなことなのか、今のご時世では下衆(下々)のアタクシですら新幹線や飛行機に乗って移動することが出来ます。
「光る君へ」の時代の人からみたら、式神の力を借りているかのようでしょう。
一条戻り橋で「また戻ってしまった」なんて言ってる時代の人にとっては刺激的?。
時代は下って江戸時代。
吉田藩主の参勤交代で、吉田(豊橋)←→江戸の道中は何日を要したのでしょう。
それが今、Mさんは豊橋から1時間半ほどでお江戸に到着したそうです。
牛車の時代に生きた人には信じられないスピードでしょう。
蔀戸(しとみど)。
蔀戸は平安時代の寝殿造において使われた建具で知られており、生活スペースである母屋と室外を仕切る役割を果たしていました。
板戸から発展した建具で、木製の格子を組み、間に板を挟んだ形状をしています。
開閉は跳ね上げ式で、建物の長押(なげし)から吊り下げた戸を上前方に押し出し、L字の金物を引っかけることで開けていました。
蔀戸は、その堅牢な作りがゆえに開け閉めには重労働を伴いますが、そのぶん閉めたときは壁となり雨風や日光を遮ってくれ、当時の暮らしを支える強い味方でした。
陰陽師の安倍晴明の屋敷では、人の気配もないのに蔀戸が開閉されていたので、人々は「式神にやらせているのだ」と噂しあったと言います。
今のシャッターやドアが自動で開閉する様を見たら、当時の人達はやはり「式神にやらせているのだ」と言うかも知れません。
そんな陰陽師というと、野村萬歳さんをイメージしてしまいますが・・・。
今の大河ではユースケ・サンタマリアさんが演じている安倍晴明。
なんか・・・、腑に落ちない。
第一、野村清明の爽やかスーパーヒーローのイメージが轟音を立てて瓦解して行く。
もっとも、史実に忠実であればユースケ清明の方が正解なのかも知れない。
権力者に取り入って策略を巡らすような立ち位置の人物だったらしい。
「光る君へ」の脚本家は、敢えて野村萬歳さんのイメージを壊してのユースケ清明を演出したかったのかも知れませんね。