お座敷小唄

 

富士の高嶺に降る雪も
京都先斗町に降る雪も
雪に変わりはないじゃなし
とけて流れりゃ皆同じ

 

 

真夏日の予報が出ている昨今ですが、敢えての雪の話題。

 

 

「雪のいと高う降りたるを」 枕草子 清少納言

 

雪がたいそう高く降り積もっているのに、いつもと違って御格子をお下げ申し上げて、火鉢に火をおこして、皆で話などをして集まってお仕え申し上げていると、

 

中宮定子様が、
「清少納言よ。香炉峰の雪はどうであろうか。」


とおっしゃるので、私は人に命じて御格子を上げさせて、御簾を高く上げたところ、中宮定子様はお笑いになります。



大河ドラマでも香炉峰の雪の場面が描かれ、初夏清少納言の宮廷鮮烈デビューとなったようです。

 

中宮定子の問いかけに、当意即妙の反応をした初夏清少納言の表情は「してやったり顔」に見えましたですねえ。

 

こういうところが紫式部さんの癇に障るところなんでしょうかねえ。

 

 

「にげなきもの」  枕草子 清少納言

 

宮中に降り積もる雪は優美なものとして描かれましたが、他方、下々の家屋に降る雪は「似つかわしくないもの」として記述されました。

 

似合わない感じのもの。
素姓のいやしい下々の家に雪が降り積もる。
 

また、そうした家々に月の光が差し込むのも残念だ。

 

なんちゅう事をさらっと言ってしまう清少納言。

上から目線ってやつですかねえ。

 

 

紫式部日記

 

「清少納言と言うのはとても偉そうに威張っている人である。
さも頭が良いかのように装って漢字を書きまくっているけれども、その中身を見れば至らぬところが多い。
他人より優れているように振舞いたがる人間は後々見劣りするであろう。
そういう人間の行末が果たして良いものであろうか」

 

けっこう辛辣なご意見であります。