何か物音がしたと振り返ったら人が倒れていたと第一発見者。

119番通報をしようとしてるところに遭遇。

 

小雨降る屋外に大の字状にあおむけに倒れているオジサン。

年の頃は70代中盤か。

 

昼日中の酩酊でないことは明らか。

胸骨圧迫とかAED(自動体外式除細動器)が必要かと思ったが自然呼吸してる。

 

どうやら心疾患ではないようだ。

脈をとってみると、力強い脈動。

 

心拍数、血圧は正常と判断。

体温低下もなし。

 

大きな声で呼びかけても無反応。

痙攣なし、吐瀉物なし、嘔吐の気配も、気道確保の必要もなし。

 

 

119番の向こうから、「吐くようだったら横向きにして」との指示があったようだ

けど、ガタイが大きい人なので体位変換は容易ではない。

 

それに、クモ膜下出血などの症状とは明らかに違うようなので、救急車が到着するまで敢えて動かさないことに。

 

手足がすべて動かないようだけど、瞼は動いている。

思うに脳疾患、脳梗塞の可能性大。

 

突然倒れると頭部に外傷を負うことが多いものだけど、幸いにしてオジサンの頭にそれらしき傷はなく、出血はもちろんなし。

 

 

脳幹部位がダメージ受けているのか、意識があるのか分からない。

濡れた床面に横たえておくのは忍びない気もしたけど、5~6分の間辛抱してもらうしかない。

 

 

消防署が近いはずなのに、なかなかサイレンの音が聞こえない。

ジリジリした思いで待っていたら、やっと救急車が到着。

 

患者収容と同時に第一発見者から事情聴取開始。

それも重要な事だろうけど、さっさと病院に運んで行けよ!、と内心思った。

 

収容してから救急車が2~30分動かないという話を時々聞くけれど、ホントだった。

 

慢性疾患でもない、心肺でもない、外傷でもない、となれば一刻を争う脳疾患。

脳外科のある病院に搬送に決まり。

 

だと思うのだけど、一向に動かなかった救急車。

どうなったろうか、あのオジサン。

 

 

倒れたオジサンの傍らには買い物したであろう段ボール箱が落ちていた。

今朝も特に異常も感じる事なく目覚め、日常の生活を送っていたに違いない。

 

後遺症が残らなければいいけどな。

明日は我が身と思い知らされる。

 

救急救命の講習受けてて良かったかも。

もっと多くの人がAEDの使い方などの初期講習だけでも受けて欲しい。

 

介護や看護の従事者だけでなく、多くの人が心肺蘇生などの初期講習を受けられる環境が出来るといいな。