せっかくの3連休だけど、日曜に台東区ロードレースだから遠出は諦めていたのだけど、土曜が天気良くて、月曜は1日雨みたい。じゃあ土曜に山行っちゃう！？と、金曜朝起きて急遽思いついて、バタバタと準備して、また深夜2時半出発でバイクで武尊山へ
「天気が良くて」「わりと手近で」「確実に百名山1つ制覇できて」「下山後も美味しいもの食べたり軽く観光したりできて」という条件で選んでたのに、最初の3つがことごとく裏切られた
まず寒い
外環走ってる時から寒いと感じてるんだから、関越に入ってさらに寒くなり、暖かいコーヒーでも飲もうと100Kmほど走ったところでPAに逃げ込んだけど、自販機はまだコールドばっかり…寒いから慌ててPA入ったのも失敗だった。施設内、自販機コーナーしか開けてない…座るスペースとか全然ない。外じゃ寒いので自販機コーナーで立ったままホットの缶コーヒーとおにぎりを摂取して体温を作るエネルギーを補充。をこれ以上着る服なんかないので登山用のペナペナのレインウェアを着込んで、グローブ
を真冬用のものに変え、さらに進む。
沼田IC降りたら雨がぽつぽつ
朝の天気は不安定だからな…
と思いながら登山口まで行ったら、がっつり本降り。たまたま道具小屋みたいな簡易小屋があったので、そこで呆然と立ちすくむ。天気がいいから山に来たのに、こんなクソ寒い雨の中登るとか…
まだ携帯の電波は入るので、天気予報を何度も確認する。雨マークはついていない。雨雲レーダーには雨の塊が見える。2時間くらい待てばやり過ごせるらしい。2時間なんか待てないよ…。後ろの空は明るい。向かう方角（山）はどす黒い。でも高速代3,000円も払って、バカ高いガソリン消費して、貴重な休みを1日潰してここに来てんのに、こんな早朝6時から全部を諦めるわけにはいかねえんだよ
スプリガンの主人公も言ってた。戦って死ねと。あとベルセルクの刀鍛冶も言ってた。「死ぬときは前のめりがいい」って。征きもせずにおめおめ帰るのは性に合わねえ。俺も戦って死ぬ。ということで、小降りになったところで登山開始
オグナほたかというゲレンデの駐車場にバイクを止めて、しばらくはゲレンデ内を歩くから、「ここ滑ったよなあ」とか「このお店でランチしたなあ」とか、山田さんに連れて来てもらった2年前の冬を思い出しながら歩く。ボードはリフトで上がって板でスイスイ滑るから、カッコよくて楽しくて楽チンでエキサイティングで気持ち良いのに、そういうのが好きなのに、なんで私は登山だのマラソンだのっていう歯ぁ食いしばって顔歪めるきつくて地味なものもやるんだろうな
かなり歩いてもまだリフトある。まだゲレンデの敷地内。冬だったらリフトで座ってるだけでここまで上がってこれるのに、何で息切らしながら自分の足で一歩一歩登ってるんだ？ ボーダーの私が今の私を見たら、鼻で笑いそうだ。
ゲレンデより上は普通の山道。しばらく進んだところで、年配のグループが降りてくるのに遭遇。聞いたら上は降雪でこれ以上進むのを諦めて撤退するんだとのこと。アイゼンがないと前武尊山より先は無理だと。でも、この大団体は年配の方ばっかりだったので、私だったらもしかして行けるんじゃないかという気持ちは正直あった。斜度がきついのは前武尊までだから、そこまで上がれたんならあとはほぼ水平移動だろうと。いうても辺りが白くなってるだけじゃないかと。
更に進むと風景がだいぶ白くなって、中年のおじさん2人組が降りて来た。さっきの団体と同じことを言っている。さっきの人たちよりは体力も気合もありそうだけど…。やっぱ私も無理なのか…。とりあえず自分の目で雪の状態を見たい、自分で判断したいと言って、無理はしないことを伝えて先に進む。
道は雨のせいか雪のせいかぬかるんでぐじゅぐじゅ。水たまりや泥に足を突っ込まないといけないシーン多数。私の登山シューズはもう防水が逝っていて、水に突っ込むと浸水する。この気温で足を濡らすのはきつい…。雨がまた降って来て、気温のせいでそれは氷の粒となってそこそこ気持ちを削いだ。風も強く、気象条件は決して良くはない
前武尊山到着。日本武尊（やまとたける）の像があったので挨拶して記念撮影
して、さらに先に進む。
まだ足跡があって、行った人はいるみたい。でも、それほど行かずに足跡は消えた。やっぱり先に行って撤収した人の足跡だったようだ。
降雪後、ここから先に進んだ人間はいない。私はどこまで行けるのか？
正直、無理ではないと思った。ただ、雪に覆われて地面の様子が見えなくなっている。万が一笹の葉の上に積もった雪（地面がない）を踏み抜いた時の滑落だけが怖かった。アイゼンも防寒具もない（歩いていれば寒くはなかった）。手続きにも不備がある。これで遭難した時には、ものすごく叩かれるやつ
今日の私は無理してはいけないし、それにもしこの状態で登頂できたとしても、景色は何一つ見えない（ガスってる）。もし登ってしまったら、忙しく飽きっぽい私はもうこの山に足を踏み入れることはないだろう。そんなやっつけの登山で百名山1カウントしてしまうのはどうかな、ほんとだったらこの山のいいところをしっかり感じ取りたい。ということで、足跡のない中しばらく進んだところで、私も撤退を決めた。
降りて行ったら私が出ようとした時に車で入って来たお兄さんに会った。雨だからどうしようかなと言っていたけど、やっぱり登って来たんだね。一応前武尊山までは行けるけど、雪で自分は撤退すると言うことを伝える。お兄さんもそこまでは行ってみると言って進んで行った。やっぱり他人の言葉でその場で撤退を決める山屋さんはいない。
おじさん2人組に追いついて、抜かして行った。実は朝からトイレ行きたくてw ゲレンデの駐車場だからトイレくらいあると思ったのに、施設ことごとく施錠されててトイレすら使えず…。最悪、大自然での…も考えていたので、ここはおじさんたちと距離を取る
駐車場まで降りて来て、ほっとしたことで尿意が限界を超えかけ、トイレットペーパー持ってその辺うろうろしたけど、やっぱりどうにも決意が…w そうこうしてるうちにおじさん2人組と、ソロのお兄さんも降りて来たのでしばし歓談。やっぱりみんな、天気予報に騙されてた。こんなに雪があるのも想定外だった。まあ残念だけど、無理して登ってもね。またいい機会に再挑戦しましょうね。と言い合って解散。
登山中とか運転中は緊張するからか尿意が引っ込むので、無事に目星つけてたレストランまでたどり着き、ご飯とトイレにありつけた。ほんとは地元産の食材使ったメニューにしたかったのに、そういうメニューだけ全部売り切れ。多分オフシーズンで客入り期待できないから材料仕入れてないんだろうな。普通にチーズバーガー注文。地方のキャンプ場のおしゃれカフェでスマホ注文なのは味気ないけど、お料理は美味しかったよー
それから無料の駐車場にバイク停めて吹割の滝散策。
滝の近くの駐車場はことごとくお土産屋さんのやつなので、有料の上に何か買わないとダメなはずなんで。
私の足は歩いたり走ったりするために生えてるんで、遠くの無料の駐車場で全然OK。ぐるっと回って滝見て来たー
あとはバイクで帰路。ガソリン高いし100Kmキープで。リヤバッグ開きっぱなしで走ってるバイク見つけて、並走して「リヤバッグ開いてるよ！」って自分のバッグペンペン叩いて教えてあげた。お尻ペンペンみたいな仕草になっちゃうんでどうかと思ったけど、ちゃんと伝わったみたいでよかった。
暖かいし山は途中撤退で体力使ってないし、別に一気走りで帰れたんだけど、なんかそれもつまらんなあと思って高坂SAでまったりしてたら、10何年ぶりに戻ってきたリターンライダーのお兄さんとお友達になった。いろいろお話ししてインスタでお友達になって帰宅ー。
帰宅して張り切って夕飯作ろうとして昨日書いた「コンロトラブル」が発生し。オンライン英会話でダニエルに雪で登頂断念して撤退したことを報告し。大して動いてないから疲れてないと思ってたけど、夜は気がついたら寝落ちしてて、iPhoneさんは充電繋いでないし、起きる時間にアラームもセットしてないし、たまたま今朝6時半に目が覚めた…。危うく今日のレース遅刻するところだった。
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