前日のまとまった雨あがりの月曜日午前中、

キョロロロロ・・・

と、

だんだん小さくなるような、(うーん、うまく表現できないので、検索してみて、)

久しぶりの鳥の声が聞こえた。

 

声の主は、

赤翡翠(アカショウビン)

 

画像は無いので、鳥図鑑が、これ

 

めったに姿を見られない鳥のよう。

私は20年位前に一度だけ姿を見た。

 

作業場の横は採種林、川や林があって、最近は誰も手入れをしていないので、今はうっそうとした山の続きになってしまっている。

 

この鳥、

雨あがりや早朝にしか姿を現さないらしい。

普段は、湿気のある暗い所につがいで巣を作っているらしい。

 

本当に、しばらくぶりの鳴き声。

すぐに電子辞書の鳥の音から引っ張り出して、二階の窓からアカショウビンの声を流してみた。

 

すぐに反応があった。

キョロロロロ・・・

キョロロロロ・・・

 

やったあ。鳴き返してくれた。

次の瞬間、

 

バッターン、ドーン、ガチャ。

 

なに?

なに?なに?

 

鳥は?

そこまで来てた、鳥が・・・

 

バッターンは、事務員が扉を乱暴に開け閉めした音だった。

変わった鳥の声がしたから出てみたけれど見えなかったから中に戻ったそうだ。

 

ああああああ

それから二度と声は聞こえなかった。

いい年して、野鳥が繊細な事を知らないのかと、腹が立った。

おばちゃんのくせに、扉はもっと静かに開け閉めしようよ。

下品ね・・・ブツブツ・・・

 

私は日曜の夕方から体調不良で、月曜日は注射してもらってからの出勤だったので、余計に腹立たしかった。

 

 

 

月曜日は10日、

毎日の見守りも、この日は毎月子供のお母さん達が出る事になっているので夫だけ行って、私は安心してゆっくり病院の支度をしてた。まだしんどかったから。

夫によると、お母さんは誰も出ていなっかったそうだ。ちょっと無責任ね。決まりごとは守らないと。

 

今日、火曜日、

昨日の薬のおかげで復活した私は、見守りに行ったの。

そしたらね、そしたらね、聞いてくれる?

 

「ねえ、昨日なにかあった?」

と、サッカー小僧がおもむろに聞いてきたの。

ドッキ!の私。

「昨日はお母さんたちの番だったから来なかっただけだよ。なーんにもないよ。」

「本当?来なかったから、病気かと思った。」

 

うわー!するどい、鋭すぎる‼

 

「おばちゃん元気よ。ほらね。」

 

「そっかー。

今日、サッカーのポジション決まる。

考えてたら水泳のビーチサンダル忘れた。

ま、いいけど。」

ぼそぼそとおしゃべりしてくれる。

 

でもね、そのあとも、

食べ物のアレルギーある?

猫アレルギーは?

なんて聞くの。

私が、本当は病気だったのを隠してる、と、心配しているよう。

 

「おばちゃんね、アレルギーは無いけど、人参嫌い、玉葱嫌い。」って、言ってみた。

そうしたら、やっと笑顔で、

「えー、オレなんでも食べれるよ、食べないとダメなんじゃない?」

と、笑ってくれた。

他にも2~3人の男の子が、

オレは猫アレルギー、オレ嫌いなものある~、

と、わちゃわちゃ言いながら登校。

 

私はその時思ったね。

明日からも、ちゃんと見守り活動できるように、体は大切にしよう、って。

うちには子供も孫もいないけれど、孫の年よりも幼い小学生に心配されるとは情けない。

 

でもね、

10年かそこらしか生きてない子がね、こんなおばちゃん(おばあちゃんとは言わせないで)を心配してくれるのよ。

嬉しい事よね。

ありがたい事よね。

優しいよね。

家に帰ってから夫に話すと、夫も同じ経験を何度もしているから毎朝行っているんだって。

泣けたわ。

涙出たわ。

 

おかげで、体調不良なんかふっとんじゃって、夫と他県への配達もこなしてきた。

真面目に生きていると、こういうご褒美があるのね。

 

アカショウビンの鳴き声だって滅多に聞けるものじゃないし、夫婦2人だけの家族なのに心配してくれる子供達がいる。

どちらも、真面目に生きている夫婦へのご褒美だったのよ。

元気出せよって励ましてくれたのよ。

絶対だわ。

 

そして、診察して治療してくれた先生は、小学二年生の男の子のお母さん(上にお姉ちゃんとお兄ちゃんがいる)。

毎朝お家の前で挨拶するんだけど、昨日の今日で大丈夫かと心配してくれる。本当に、ありがたいことだ。

 

私もできることはなんでもやろう。

ボランティア上等。

人の嫌みなんて気にしない。

いつもの、私は私!

それが、私。

 

明日も元気に見守り活動行きまーす。