今日、「柚子せん」をいただいた。

初めて見る包装の仕方で、私が知っているのとちょっと違っている。

 

柚子のおせんべいは、お嫁に来てから知った。

この街の名物。

ちょっと手土産に、ちょっとご挨拶にという時のお供に使われていたみたい。缶に入って、箱入りで。

30年以上前には、断捨離、なんて、言葉も行動もなかった。

だから、この街のどこのお宅にもたいてい、濃いオレンジ色の、黒いふた、の、筒状の缶があって、何かを入れて再利用していた。

最近はほとんど見なくなったけれど。

 

缶でも箱でもなく、透明な袋詰め。

 

今日いただいたのは、焼きあがった時に規格外としてはね出されたお徳用だそうだ。

そして、本来、片側は砂糖がけになっているのだけど、これには砂糖はついていない。

砂糖がけしてない分、シンプルな柚子の香りが、かえって美味しいのだそうで、食べるのが楽しみ。

 

私は、潰れ梅干しとか割れチョコとか、個包装していないマロングラッセとか平気で買う。何なら選んで買う。

味は同じだもの。自分が食べるんだから形は気にしない。

それが、このおせんべいのように本来の物より美味しいとなると、すごーく嬉しい。

ただ、いつでもどこでも買えるものではない。

だから、今日みたいに、思いがけなくいただくと何倍も嬉しい。

 

お義母さんの所の台所にも、あの缶、あったなあ。

我が家には無いなあ。

 

お仏壇にお供えして、その後は、湿気が来ないように密封容器に入れておこう。

一度には食べきれないから。

 

はね出し上等。

ある意味、私も世間のはね出しみたいなもの。

 

できるなら、今日のおせんべいのように、

規格通りの物より味のあるものになりたいと思います。