檜原神社の次は穴師坐兵主神社です。
穴師坐兵主神社(あなしにますひょうずじんじゃ)
御祭神は
兵主神(御食津神)
大兵主神
若御魂神(稲田姫命)
元は、
穴師坐兵主神社、
巻向坐若御魂神社、
穴師大兵主神社の3社で、
室町時代に合祀されたそうです。
元の穴師坐兵主神社は、
垂仁天皇時代に倭姫命が祀ったとされています。
調べると、
天皇の御膳の守護神として祀ったとあるのですが、
檜原神社時代の元伊勢としても表記のある神社です。
摂社に相撲神社があり、
そちらのほうが有名なのか、
相撲神社にはたくさんの参拝者がいましたが、
こちらの神社まで参拝に来られる方は少ないようです。
私達が参拝した時も、
誰一人も来ず、とても静かでした。
こちらの神社、
倭姫命が祀ったとのことですが、
檜原神社の頃の元伊勢であれば、
豊鍬入姫命なんです。
時代が少しズレるんですね。
第一代斎王と第二代斎王の差ですが、
古墳時代と言われる一代って
100年くらい違っていたりします。
天照大御神の御杖代として、
遷座を始めたのは豊鍬入姫命。
一方、豊受大神の遷座を始めたのは
倭姫命と言われています。
書物に残されていない時代であり、
本当のことは何も地質調査とか
そういうものでしかわからない時代。
全て伝承なので何が本当かはわかりません。
この神社の御祭神についても、
様々な説がありました。
兵主神について、
天鈿女命、素盞嗚尊、天富貴命、
建御名方命、大己貴神、大倭大国魂神等々
いろんな説があるんです。
ただ、神社側の主張は御食津神。
衣食住の神様なんですね。
実は、この神社のことは、
ぽんちゃんもパパさんも知らず、
どうやって調べたのか聞かれました。
桜井市観光協会のHPに載っていたのですが、
私自身この神社のことを知った時から、
どこにも書いてないのになぜか
豊受大神だと思い込んでいました。
行ってみて、
兵頭神は豊受大神のことだと確信。
ライトも『うけちゃん神さん』だと言っていました。
檜原神社に天照大御神が祀られていた時の
衣食住の神様として祀られていた可能性が高く、
とても大切な神様です。
神様の衣食住を司る。
つまり、巡り巡って、
私達生きてる人達の衣食住を司る神様なわけです。
そんな大切な神社が忘れられかけていました。
社務所は人が入れない状態ですし、
神社のお社自体も立派な造りではありますが、
天井が剥がれてきている有様。
由緒書きも倒れたままでした。
貼り紙から、
宮司さんのご自宅はすぐ隣にあるそうですし、
相撲神社がこちらの神社の摂社なので、
お祭りなどはきちんと執り行われています。
ですが、知る人ぞ知るというような、
参拝者が少ない状態というのは、
神様にとってもっとも悲しいこと。
御神威がさがっていってしまう可能性があります。
この日、
私が神様の言葉を聞き取れたのは
こちらの神社だけでした。
『ありがとう…』
参拝に来てくれてありがとう。
そんな泣きそうな声が響いてきました。
私は今回、この神社に呼ばれたのだと感じました。
なんとかして欲しい。
それが神様方からのメッセージ。
それはこの神社の神様だけでなく、
大神神社の大物主大神。
檜原神社の天照大御神も共通のメッセージ。
ライトもショックを受けていて、
『うけちゃん神さんのこと想うと
ご飯も食べられない…』
と家に帰ってからも食べるのを拒否したほどです。
きちんと理解してくれたので
食べ物の拒否はその時だけでしたが、
思い出すと泣けるそうです。
桜井市観光協会のHPによると、
檜原神社も一時は石灯籠があるだけの
うらぶれた状態だったそうです。
元伊勢とされるような
歴史ある神社であっても、
参拝者がいなければ
落ちぶれたような状態になります。
檜原神社はパワースポットとして有名になったので、
今では絶え間なく参拝者が来る状態です。
ですが、こちらの穴師坐兵主神社は
悲しいくらい静かです。
私達はこちらの神社で、
とてもたくさんパワーをいただきました。
参拝者が少ない分、
神様が疲れているようなこともなく、
ましてや元々がとてもパワーのある神様なので、
紛れもなく知る人ぞ知るパワースポットです。
この神社で、
ライトは写真を撮るのにじっとせず、
写真を嫌がりました。
ライトと写真を撮ってもらうのに、
神様が『ぼろぼろだから恥ずかしい』
と言ったそうで、
ライト自身も一緒に撮るのを躊躇ったそうです。
ここの神様、
元はとても美しく御神威の強い神様です。
自信に満ち溢れ、
綺麗なお召し物を着て、
みんなの生活を守ってきた神様。
(そんな姿が視えてきた)
それが今では、
着る物も汚れ痩せ細った姿。
私にその姿を視せられるほどの力のある神様。
その神様が落ちぶれた状態で悲しんでいます。
なかなかこの地まで行けない
という方も多いでしょうが、
大神神社へ参拝することがあれば、
檜原神社と共に、
穴師坐兵主神社まで足を運んでいただけたら幸いです。
摂社の相撲神社には、
車もたくさん止まっていましたし、
参拝者もたくさんいました。
そこからもう少し奥まで足を運んでいただけたら、
こちらの神社に辿り着けます。
日本には、このように古の時代から存在する
とても大切な神社なのに忘れられかけている。
そんな神社もたくさんあります。
ひっそりと人知れず存在するけれど、
こちらの神社の神様のように、
パワーを持った神様もいます。
パワースポットとして有名だから行くのではなく、
心から神社や神様を大切にしてこそ、
神様方はお力をくださいます。
パワーを得られます。
欲ではなく、
生きる上で必要なことは何なのか。
原点に立ち返れば、
大切にすべきものは見えてくるはずです。
数ヶ月前、お米がスーパーから消え困りました。
災害も多く、食べ物の値段も上がっています。
食の大切さ、自然への畏怖を
身をもって体験した方も多いかと思います。
ご飯を美味しくいただけること。
当たり前なことではなく、
神様方のお力あってこそだと思います。
自然を敬う心。
その自然を司る八百万の神様方を敬う心。
それこそが日本人の原点であり、
大切にしていきたいものです。
ただし、
廃神社に行ってしまうのは危険です。
神職が常駐でなくとも、
きちんとお祭りが執り行われている神社であれば
参拝していただいて大丈夫です。
このような神社があることを多くの方に知っていただきたいです。
私の気持ちにご理解いただけた方は、この大切な地のことを広めていただければ幸いです。(拝)