伊勢のことを書くとなったら、

どこの神社から?と言ったら

やはり外宮ですよね。



外宮→外宮の別宮→内宮→内宮の別宮→別宮

の順で巡るべきかと。

とは言っても、全てに参拝することはできません。

神宮とは、内宮、外宮、

14社の別宮、43の摂社、24の末社、42の所管社

すべて含めた125社の総称であり、

中には上御井神社のように、

一般の人は立ち入れない場所もあります。



ちなみに、上御井神社は神様のお水を汲む井戸。

そこで毎日神職がお水を汲み、神様にお供えされます。



さて、外宮ですが、

外宮…“げぐう”と発音される方がいらっしゃいますが、

“げくう”です。

神宮の読みは、“じんぐう”ですが、

内宮・外宮は、“ないくう”“げくう”と濁りません。

大学の時に最初に教えられたこと…だった気がします。



外宮の正式名称は豊受大神宮。

御祭神は豊受大御神。

衣食住を司る女神様です。

つまり、生活の基本であり、

日常を司る神様ということ。



宇迦之御魂神と同一視もされているようですが、

ずっと別の神様だと認識していたので、

これからも変わらず別の神様との認識でいきたいと思います。



宇迦之御魂神が祀られている神社には

狐の眷属さんがいますが、

豊受大御神が祀られている外宮で

狐の眷属さんを視たことはないんですよね。

とは言っても、視えるようになってから

一度しか行ってないのですが。







鳥居をくぐり、

外宮は左側通行で歩きます。

(内宮は右側通行です)



なぜ内宮と外宮で、

右側通行と左側通行で違うのか。

神職の作法として、

神様の遠い方の足から歩を進め、

近い方の足から下がる。

というのがあります。

外宮は歩を進めた先、右側に御正宮があり、

外宮は左側に御正宮があるからかな?

と思っています。



外宮では、毎日神職が昔ながらの手法で火を起こし、

神様の食事を作っています。

毎日朝夕の2回、日別朝夕大御饌祭が行われています。



神様へのお供物は、

お米は御料地と呼ばれる神宮神田で、

野菜や果物は神宮御園で、

お供えや祓いの際に使用されるお塩は御塩浜・御塩殿にて作られます。



神宮神田も、御塩浜の場所も、

内宮が今の場所に御遷座された際に、

倭姫命が定めたとされています。

一般の人は立ち入り禁止の場所ではあるのですが、

私は研修の際に行かせていただいています。



神宮林にも入らせていただいていますし、

御正宮の御垣内も清掃で入らせていただいています。

学生時代は、たいして感慨に耽ることもなく、

見学していたのですが、

振り返ればものすごく貴重な体験をたくさんしていたんですね。



外宮に衣食住を司る神様を祀っていることもあり、

神宮では、神饌だけでなく、

機織りをし衣を仕立てることも、

20年に一度の式年遷宮で住居を新しくすることも、

すべて自給自足で行われています。