ども、カーチャンです。
掃除をしていたら、台所のサイドボードの裏側に何か落ちていることに気がつきました。ちょうどクッションマットに半分隠れるようになっていたから、気が付かなかったのかも(掃除が手抜きなだけとも言う…)。
指でつかんで近づけてみたら…
それは、小さなシリンジでした。
これは動物病院で飲みやすいようにシロップタイプに調剤してもらったお薬を吸い上げるためのもの。
覚えてます。1回に2cc。
横からHanaに近づいて、そっと首の下ぐらいに腕をまわすようにして、片手でお口の横側にシリンジの先を入れて、すっと流し込む。
「やだよー」って顔をしながら、舌をぺろぺろさせてたっけ。
何回投薬したかな。最後の数ヵ月は、たびたび再処方してもらったりしていたな。
小さなシリンジ。
冷蔵庫からシロップの入ったやはり小さなボトルを取り出して、片手で握って少しだけ手の温度で温めながら、シャカシャカと振っている自分の姿を思い浮かべました。良くなれ~、良くなれ~っておまじないのように言いながら、シャカシャカ、シャカシャカ…
ここ数日は泣いていなかったけど、今朝は、シリンジを眺めて、それから、飾ってあるHanaの写真を見たら、ぽとぽとと涙がこぼれてきました。
今度生まれ変わる時は、もう、こんなもの(なんて言って、メーカーさん、獣医さんたち、看護師さんたち、ごめんなさい)あまり使わなくていいように、元気に生まれてくるんだよ。
たくましく暮らせるところに、たくましい動物となって生まれてくるんだよ。
次はビョウ気で苦しむことのないように、周りの人間たちにしっかりケアしてもらうんだよ。
そう願うことしかできない。
ただ祈ることしかできない。
シリンジを捨てる前に写真を撮りました。それから右手でつかんで、少し遠くのゴミ箱にエイヤッと投げました。シリンジはゴミ箱の縁に当たって(惜しい)、カーペットの上に落下しました。それがまた、まるで何かを語っているようで、泣けました。