前回のブログで、
「今の自分を、そのまま観察すること」
この大切さについてお話ししました。
・今、イラっとした
・今、少し不安になった
・今、なんだかモヤっとした
良い悪いを判断せず、ただ気づく。
実はこの「気づき」こそが、心を整える最も本質的な入り口です。
今日はその理由を、少しだけ深く掘り下げてみたいと思います。
私たちは“無意識の反応(自動思考)”で苦しんでいます。
心が乱れるとき。
多くの場合、出来事そのものよりも
無意識に起きている反応 が苦しみを生んでいます。
例えば――
上司に少し強い口調で話された。
その瞬間、
・責められた気がした
・否定された気がした
・嫌われた気がした
こんな感覚が一気に広がることがあります。
でもここで一つ、とても重要な事実があります。
私たちは普通、
「出来事」と「自分の解釈」を区別できていません。
出来事に反応しているのではなく、
自分の頭の中で作られた意味に反応しているのです。
気づきが生む「距離」
では、「気づく」と何が起きるのか。
例えば、
「上司が怖い」
ではなく、
「私は今、“怖い”と感じている」
と気づけたとき。
さらに、
「私は今、“怒られたかもしれない”と考えている」
ここまで見えたとき。
不思議なことが起きます。
ほんの少しだけ、心に距離が生まれます。
飲み込まれていた状態から、
眺められる状態へ変わるのです。
この距離こそが、心が整い始める正体です。
状況は変わっていません。
相手も何も変わっていません。
変わったのは、
自分の立ち位置だけ。
たったこれだけなのに、心の揺れ方が大きく変わります。
なぜ、それだけで楽になるのか
感情や思考に飲み込まれているとき、私たちはこうなっています。
・「私は不安だ」
・「私は傷ついた」
・「私はダメだ」
完全に一体化している状態です。
ですが気づきが入ると、
・「私は今、不安を感じている」
・「私は今、こう考えている」
このように変化します。
この違いは非常に大きいのです。
なぜなら――
“自分” と “心の動き” が分離し始めるから。
感情は自分そのものではなく、
一時的に現れている現象だと理解できるようになります。
つまり、自分を見る抽象度が上がっていくのです。感情に飲み込まれない位置から観察できるようになります。
(ちなみに、抽象度がマックスになると自分と他人の見え方に差がなくなります。別の機会に説明します)
これが心が静かになる根本的な理由です。
観察が「習慣」になると何が変わるのか
気づきは、一度だけでも効果があります。
ですが本当の変化は、
観察が日常の習慣になったときに起こります。
ここから先は、少し人生レベルの話になります。
① 心の回復が圧倒的に早くなる
落ち込まない人になるわけではありません。
イライラしなくなるわけでもありません。
でも、
戻るのが早くなります。
・あ、今ちょっと引きずっているな
・同じことをぐるぐる考えているな
こうしたことに途中で気づけるようになる。
すると、感情の滞在時間が劇的に短くなります。
「いつまでも引きずる」
この状態から自然に抜け出せるようになります。
② 自分への信頼が育っていく
観察を続けていると、ある変化が起きます。
感情に振り回されなくなる以上に、
「自分を怖がらなくなる」
という感覚が生まれます。
不安になっても大丈夫。
イラっとしても問題ない。
なぜなら、
「どうせまた観察できるから」
と分かっているからです。
これは非常に大きな安心感です。
心の安定とは、何も感じないことではなく、
自分を扱える感覚 なのかもしれません。
③ 世界の見え方が変わり始める
観察が習慣になると、
出来事の受け取り方が大きく変わります。
以前なら傷ついていた場面で、
・今、自分はこう受け取ったな
・この反応の奥に何があるのだろう
こんな視点が自然に生まれます。
他人・環境・出来事に支配される感覚が薄れ、
人生の主導権が静かに自分へ戻ってきます。
そして、自覚が芽生えてきます。すべての出来事に対し、周りのせいにするのではなく、自分事として捉えられるようになります。
これにより、成長スピードが劇的にアップします。
これは精神論ではなく、実際に起きる変化です。
心を整える方法は、驚くほどシンプル
私たちはつい、
考え方を変えようとしたり
性格を変えようとしたり
強くなろうとしたりします。
ですが、
心を整える最初の一歩はもっと静かなものです。
気づくこと。
そして、
観察すること。
たったこれだけです。
特別な能力も才能もいりません。
必要なのは、少しの意識だけ。
もしよければ、今日こんな問いを自分に投げてみてください。
・「今、私は何を考えているだろう?」
・「今、私は何を感じているだろう?」
正解はいりません。
うまくできなくても大丈夫です。
気づこうとする姿勢そのものが、すでに観察だからです。
次回は、
「観察を続けられる人と、途中でやめてしまう人の違い」
についてお話しします。
ここには、多くの人が知らずにハマってしまう
ある“勘違い”が存在します。
自分を知る旅は、まだ始まったばかりです。
ぜひ、続きも読みに来てくださいね。
あなたが幸せでありますように(^^♪