正しいお箸の持ち方できる?
左ききの私は、
正直、箸を普通に使える程度で、
その持ち方自体は、
正しいのかどうなのか、
未だに分かり得ない。
まだ、私が小学生だった頃、
その使い方を習ったが、
その教え方というのが、
まず、鉛筆を持った状態から教えてくれるモノだった。
私は、左利きだが、
文字を書くのは右手であり、
鉛筆を持つのも、
右である。
ゆえに、
鉛筆を持った状態からだと、
私には、全く、正しい教え方ではなかったのである。
当時、左利きの人間というのは、
周りであまりおらず、
兎に角、古いたちの先生からは、
嫌な小言を言われたことを覚えている。
先生の小言は、独り言みたいなもので、
面と向かって言われたわけではなかったが、
耳元に聞こえるのは、
「やだわ、この子...左利きなんて、縁起が悪いわ〜」
そんなような言葉だった。
インド人が、右手と左手を使い分けるように、
当時の日本も、
人とは違うクセを忌み嫌うことがあったのだろう。
子供ながらに、
なんてこと言う先生だろう...
と思ってはいたが、
口に出すことはなかった。
それが、今となっては、
左利き...と言うだけで、
わ〜〜、素敵!
なんて言われたりするのだから、
世の中、変わったもんだなぁと
その時代の移り変わりを思ったりする。
さて、
日本食ブームなイタリアでは、
お箸を使う機会も増え、
最近では、割に抵抗なく、
箸を使っているイタリア人を見かける。
この人たち、
意外に器用である。
昔の日本のように、
ちゃんと教えられる人もいないだろうに、
なんだかんだで、
使いこなしているのを見ると、
器用な人たちなのだなぁ...
と、感心するばかりである。
正直、
右手で習って、左手で持つ私と、
つい近年、
持ち始めたばかりのイタリア人と、
その持ち方は、
さして変わりないんじゃないのかと、
40年の経験があっても、
思うわけである。
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