先日のお話で話題にした、「オレオレ!詐欺」。
実は、日本の実家にかかってきたことがある。
昼間の時間は、お母ちゃんしか居ない、うちの家。
突然、かかってきた、ある電話。
「もしもし」
「あ~ 俺だけど...」
俺って....誰?
そう思うお母ちゃんは、相も変わらず会話を続ける。
「なんか...声が違うね~」
「ゴホッ ゴホッ あ....風邪ひいちゃってさ...」
「ふ~~ん」
2~3時間のうちに風邪ひくんか...
その日、偶然にも、弟は、実家に立ち寄っていたのだ。
この辺りから、ちょっと何かが違うと思う、お母ちゃん。
そう思いつつ、電話の向こう側の相手に付き合うことを決意する。
「で???」
「あ~、そうそう、あのさ...携帯なくしちゃってさ、でも、仕事とかで、必要でさ。悪いんだけど、お金....振り込んでくんない?」
お母ちゃんは、答える。
「あらあら、それは、大変だね。ま、頑張って~お金貯めるだね。」
慌てる相手、
「仕事で必要なんだよ!ちょっと振り込んでくれればいいからさ、5万円!」
「無くしちゃったものは、しょうがないじゃん!ま、次の給料までガマンして、給料出たら、買うだね!」
「・・・・・・・・・」
話してるうちに、コレが噂の「オレオレ詐欺」か? と妙に確信めいた気持ちを持ったお母ちゃん。
なんだか、ちょっと面白くなって、
もう一回、聞いてみた。
「ね~、あんた、やっぱ声がいつもと違うけど...」
「ゴホッ ゴホッ .....風邪ひいたって言ってるだろ」
「ふ~ん、3時間で風邪ひくだね~。ねぇあんた、本当に、ウチの息子かね?」
ツー ツー ツー
もはや、相手は、電話を切るしかなかったようだ。
こんなお母ちゃんに育てられた私。
弟の反抗期の際、
「うるさい!姉ちゃんだって、反抗してただろ!」
という弟に、
「姉ちゃんは、理由がなくて怒ることはしない!」
と言い切ったそうな。
お母ちゃんが、ポロッとこぼした私の反抗期時代。
今となっては...
血は争えん!
と思うのである。