星子どものこと、読書記録、着物、茶道、お弁当、手作り品など趣味のことを書きます。下手なマンガを描くときもあります。

星てんぐ(中1男子)・こけし(小5女子)・だんご(小3男子)のことを書きます


ご心配をおかけしました。

こけし復活してます。





最近読んでいた本。

『砂に埋もれる犬』。




優馬は父親の異なる弟と共に母親の恋人のアパートに住んでいた。母親と男は2人を部屋に置いたまま遊び歩く毎日。学校にも行けず、ネグレクトと虐待により食事もままならない優馬はコンビニ店長の目加田に売れ残った弁当をもらったり公園の水を飲んだりしながら生き延びている。その後、目加田が通報したことにより、優馬は施設に引き取られるが、中学生になった頃、里子として目加田夫婦に引き取られる。しかし、それまで普通の暮らしをしたことのない優馬は、中学校の同級生とも目加田夫婦ともにうまくいかない。優馬の鬱屈とした気持ちはやがて犯罪に向かっていく。







虐待を受けて育った優馬が、保護され児童養護施設に入ったとき、優馬本人も読者である私もホッとした。助かったー。これで安心して食べて寝られる…と。その後、物語が進み、コンビニ店主の目加田が里親に名乗り出て、里子として引き取られたときも、同様に思った。これで温かい家庭で育ててもらえる…と。


でも実際はそんなに簡単なことじゃないんだと思い知らされた。


私が『当たり前』『普通』だと思っていることが、優馬にとっては当たり前ではない。そんな簡単なことに気づいてない自分に愕然とした。


決まった時間にご飯を食べること。歯を磨く事、着替えること。他人との接し方などなど全て。私たちが小さい頃から親に言われていた『おはよう』『いただきます』から始まって、公園や幼稚園学んできた友達との関わり方などの積み重ねが全て抜け落ちている子がどういう風に育つのか。

私が意識せずに普通のこと、当たり前のことと思っていることがわからないまま大きくなってしまった優馬のなんと生きづらいことか。


実は優馬の母親も、その母から同様の扱いを受けており、虐待や貧困、犯罪の連鎖の大元がここにあるんじゃないかなっと思った。





読むのが辛くて、一回休憩挟んだ。

(休憩で『剛心』というの読んでました。また感想書きます)



全てがリアルで、

リアル過ぎて、

読むの辛かった。



続編があるのかな?

弟の話回収されてないし。




ハッピーエンドとも言えないけど、

光が見えるような終わり方やったのが救い。


どうか幸せになってほしい

と思うラストでした。





タイトルは

ゴヤの絵のタイトルから。

 

 


絵のことは知らなかったんやけど、ググったら出てきた。


身動きの取れない、抵抗できない、流されていくような感じと犬の何も言えない表情が優馬を彷彿とさせると思いました。




オススメです。







 






この本読んだあと、

こけしの看病してたんやけど、


なんとか食べさせようと 

なんとか元気になってほしいと必死やし、

しんどそうなの見ると

代わってあげたい気持ちになるのに


ネグレクトなんて信じられない。

て何度も思った。


でもそれは

私が恵まれた環境で育って大きくなってるからなんよね。自分の親がお粥作ってくれたり、氷枕つくってくれたからできることなんやろな。










★★★★★★★★★★★★



2歳のこけしが詰まった自作スタンプです。