星子どものこと、読書記録、着物、茶道、お弁当、手作り品など趣味のことを書きます。下手なマンガを描くときもあります。

星てんぐ(中1男子)・こけし(小5女子)・だんご(小3男子)のことを書きます


最近読んでいた本。

『剛心』。



明治の建築家、妻木頼黄(つまきよりなか)の物語。明治の初め、外務大臣の井上馨は西洋に追いつくため東京に官庁街の建築を計画していた。その計画に参加した若き建築家の一人が妻木頼黄だ。旗本の子として生まれた妻木は17歳で単身渡米し、紆余曲折を経て建築を学ぶこととなる。江戸の町並みを愛しながら、官使として日本の近代化に力を注いだ建築家の物語です。



 

 




例によって私は、

建築にも歴史にも詳しくないので

知らないことがたくさんあって、

とても興味深かったです。


妻木頼黄(よりなか)ていう建築家全然知らなかったけど、このお話ではすごく魅力的な人物でした。

明治時代って西洋に追いつくために、西洋から学んだことを積極的にスピーディーに取り込んだ時代やったと思うけど、そのために元々日本にあった素晴らしいものも「古臭い」と否定してしまった時代でもあったことは想像できる。

良いものは取り入れ、元々の素晴らしいものは残そうという考え方の人がいたとしても、それを声高に言えないような時代やったんじゃないかな。


そんな中、美しかった江戸の町を取り戻すために、西洋の建築を学び、議会建設に力を注ぐ妻木頼黄がすごく素敵に見えました。私江戸好きやし。

今回、広島に議会があったことを初めて知った。日清日露戦争の頃、一回だけ広島で議会が開かれたんやって。そのときに、たった半月で議会を建設した話がすごくおもしろかった!ググってみたら当時の写真とかも残ってて、それを見ながら読むと屋根の構造とかがよくわかってより面白かったよ。



議会を建築するっていうのが妻木さんの悲願で、ずっとこだわってきて、何度も頓挫して、でも諦めずに計画を進めていく姿がよかった。有名な建築家の辰野金吾っていう人がいて、どちらが設計するかでバチバチなるんやけど、結局、今の国会議事堂はどちらの設計でもないって知って、なんか拍子抜けやった。日本人が設計した議事堂見たかったなって思った。


辰野金吾さんは東京駅を設計した有名な人。東京駅も素晴らしいよね!
妻木さんは日本橋架替えのときにデザインした人。表紙の絵は日本橋の意匠です。私、東京の地理にも詳しくないから日本橋って『高速の高架』ってイメージやったけど、じっくり見に行ってみたいと思った。






おすすめです。よかった。






 

 













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2歳のこけしが詰まった自作スタンプです。