小樽の花園町に「吉乃屋」という老舗のお菓子屋さんがあって
あたしはそこの『宝船』
という落雁が大好きでした
落雁といってもお盆とかに売ってる落雁とは雲泥の差
一般的な落雁は米粉から作るのに対して、ここのは白ザラメやグラニュー糖に
吉乃くずを合わせて自家製粉していて、固める添加物を一切使用していない
ものすごく口溶けのいい、スッキリした甘さの落雁なの
この『宝船』は月・水・金しか販売してなくて、
でも人気だから開店前から行列が出来たりするらしいってウワサを聞いてたから
いつか平日休みの日に開店前から並んで買いに行こうって思ってたの。
昨日仕事が休みだったので買いに行こう!と思い立って、
並ぶ気満々で、でも何時開店か知らなかったから
聞いてみようと思って電話したのね。
そしたら・・・
「お店、もう1年も前にやめちゃってるんですよ~。 ありがとうね~。ごめんなさいね~。」 って・・・
マジですか
もうあの味は食べられないんだなぁ。
ずっと前から、もう何年も前から買いに行きたいな~って思ってたくせに
買いに行かなかったことが悔やまれる・・・。
もう一度だけでいいから食べたかったなぁ
四国に旅行に行ったとき、和三盆の落雁を買ったことがあるんだけど
やっぱり吉乃屋の味にはゼンゼン及ばなくてやっぱり宝船だよなぁ~って思ったっけ。
子供の頃、画家のおじいちゃんの家に遊びに行くと『宝船』があってよくたべてたなぁ。
花園町に住んでたお弟子さんがくれてたものらしいんだけど、
当時はこの落雁がそんなにスゴイもんだとは思ってなかったんだよね。
お母さんがよく、「昔食べてたあのクラッカーが食べたい」とかいって
探して買ってきては違う、って落胆してたけど、それと同じ気持ちなんだろうなぁ。
時代はこうしてかわってっちゃうんだなぁってさみしくなりました