文春新書の、鴨下信一「誰も戦後を覚えていない」の4作目。
昭和40年代の日本について。
私の子供時代なので、かなりの部分がリアルタイムで「わかる」ため、これまでの3作以上におもしろかった。
そして、漠然と感じていた「子供の頃のテレビって、エッチだったなあ」という印象が、根拠のあるものとわかった。
最近のテレビだって、下品だし、単純。でも、あの頃、コドモ番組にまで進出していた「エロス」は、棲み分けされているように思う。
アニメだって、今時エロいのは、夜中に「大きいお友達向け」として存在するが、私の小学生時代は7時台に「キューティーハニー」「ルパン三世」「メルモちゃん」
コント55号の野球拳だって、7時台だったのでは?
カトちゃんも「チョットダケヨ」は8時台。
「キーハンター」のシリーズも、なんかエッチだった。確か土曜9時。
今の時代より、「エロス過剰」な感じがするが、それが「時代の空気」だったのか。
(5 <私たちの社会が生んだ>犯罪と事件~[性は地下から地上へ]参照)
もちろんいまのコドモは、昔よりはテレビを規制されずに見ているだろうから、大人向けの「エロス」をダイレクトに目にしているかもしれないけど。
(わたしのまわりでは、コドモは、テレビは8時まで、9時まで、という人が多かった。兄姉がいる人は結構遅くまで見ていた。その人たちはやはり大人向けカルチャーに詳しかった)
もしかしたら昭和40年代の空気を吸った世代は特異な価値観や常識を身につけているのかもしれない……と思うとちょっと怖い。
蛇足:同著の[コミックスのイコンたち]の「ガラスの城」の記述は「ガラスの仮面」と混同しているように思う。