海外旅行先では度々、
日本ではお目にかかれないようなゲテ物に出くわす機会が多い。
ここ、大連の名物は何かと尋ねると、
間違いなく“海鮮中華料理”だと通訳の張さんは答えた。
というわけで、沁苑酒店というホテルの中にある中華レストランへ。
「本店海鮮大全」と書かれた横断幕下には、
いくつにも区分けされた大きな水槽があり、
ヒラメ、カレイ、アンコウから、
まるで見たことのない魚まで、
うじょうじょと泳いでいる。
生きた魚介類、甲殻類、貝類の中から、
食べたいモノをご指名し、その場で調理してくれる。
そういえば、大連に来てから、
お会計が終わったテーブルには、
合図としてピンクの造花が花瓶に刺される。
それからまた、とある夕食の日。
華麗なる一族に出てきそうな円卓のある個室。
ヒラメ一匹丸ごと登場。頭がまだ動いている。
まだピンピンの海老ちゃんたちがガラスの器に閉じ込められて、
フタを開ければ威勢よく飛び出してくる。
そして、個人的に本日の目玉メニューは、
(大連の人の間では一般的メニュー)
蚕蛹!!!
カイコのサナギ。
え、これ食べるの!?食べれるの??
見た目はかなり強烈。
が、しかし、タンパク質の宝庫とされ、
蚕3個で卵1個と同じ栄養があるとされている。
そのまま油で炒めてニンニクと香菜を散らすのが定番調理法。
露店では串焼きとして食べることも。
蚕を生きたまま熱した油で加熱するのは少し残酷なようだが、
中のたんぱく質が加熱で固まり、
それを熱々で食べるのが一番おいしいとか。
蚕の一部を食いちぎって中の身を吸い出すようにして食べると、
外の油とニンニクの香りが混ざる。
さすがの私も最初は抵抗があったが、
食べたら意外とフツー。豆の唐揚げみたい?
手をつける日本人はまだまだ少ないのが現状だが、
大連に訪れた際はぜひ一度トライしてほしい。
郷には郷に従え。ってね。