5月1日 扇の日。恋の日。
紫式部の源氏物語にて、光源氏に恋した夕顔が扇に歌をしたため贈る。5月1日→51で恋。
平安時代の宮廷貴族の生活、光源氏の一生とその一族の一生を70年に渡って構成し描いた源氏物語。世界的にも評価されている日本の古典。最も有名な恋愛物語である。
源氏物語の中の一話。
夕顔...光源氏の乳母の隣に越してきた夕顔。
乳母を訪ねた光源氏が、隣の垣根に咲く夕顔に見とれていた。家主の夕顔は扇に歌を書き、その扇に夕顔の花をのせて光源氏のもとへと侍女に運ばせる。
歌詠みに夕顔運べし白露の
光まぶしき扇のごとし by祐子
歌を書き夕顔をのせたこの開いた扇のように、いえそれ以上にあなたは立派で見目麗しき方。
平安時代は歌を詠んで贈り、歌のやりとりによって恋愛が成立していた。恋する気持ちをつづった歌が世にあふれて百花繚乱。様々な恋の花が咲き乱れていたことでしょう。
2019年リリース。
舞踊家であり歌手の花園直道さん "百花繚乱〜Blossom"
デヴィ夫人が登場されてますね。デヴィ夫人は花園直道さんの日本舞踊のお弟子さんなんだそうです。
花園直道さん、扇を手に広げ、愛に花に咲かせております。
バックに二宮金次郎さんが出演されています。
♪咲き誇れ
たとえ散りぬれど
この世の証しに愛は咲く
♪哀しみも愛しさも
どんな言の葉より美しく
どんな後ろ姿より気高い
咲き誇る色形は多々あれど
なほ扇の君に優るものはなしby祐子
世の中にはたくさんのきれいな色形の花が咲き乱れて百花繚乱しておりますが、開いた扇のように立派で見目麗しいあなたには誰しもかないませぬ。
百花繚乱の花々の中で負けじと咲く夕顔は、夕方に咲き、翌日の午前中にはしぼむ花。
夜咲きて
朝にはこうべをたれしとも
命短しこの身とも
あり姿のよう
待ちすぐすほかなし by祐子
朝にはしぼんでしまうこの身でありますが、こうべを垂れてしぼんでも、その姿のまま扇の君を待ち続けます。夕顔にはそれしかないのです。
この我が身命短しさだめなり
差し出したるは扇の君なれどby祐子
朝にはこうべを垂れてしまうのなら、咲き誇る姿のうちに手にしてほしい...歌詠んで書いた扇にのって扇の君に心情をわかってほしいと扇を渡す。
翌午前中にはしぼんでしまう夕顔ですが、ちゃんと実をつけます。
その実はかんぴょうとなります。
実をつけし
かんぴょうとなりし我れ姿
扇の君は見まうこちたし by祐子
実をつけその実がかんぴょうとなった姿だけは扇の君には見られたくないのであります。
こうべをたれた姿で扇の君をお待ちすることはできても、かんぴょうになってしまったならば、お待ちするどころか姿見られたくないわね。姿確認せずに一気に食べてしまって!て感じね。