先日新聞にも掲載されましたが、声楽家・演出家 大谷洌子先生が亡くなりました。
93歳でした。。。私の大学時代、いえ高校の時からお世話になっていた師匠です。
青山葬儀所で行われた「お別れの会」には、たくさんの著名な方々もいらっしゃり、先生を忍んでいらっしゃいました。
戦後間もなくの頃、藤原歌劇団のプリマドンナとしてご活躍された先生は、ミラノでも歌われ、数々のオペラにも出演されました。NHK紅白にも出演されたとのこと。
ご活躍のお写真がたくさん飾られていました。

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母校武蔵野音大で教えながら、昭和音大の学長も務められ、オペラの演出も手がけていらっしゃいました。生涯オペラ人生を全うされた、日本の宝です。
先生からは、歌だけでなく「立ち振る舞い」や「礼儀」「クラシックを勉強することの意義」「人生の指針」なども教えていただきました。

「舞台上のマナー」も先生から教えていただいた大事なことの一つです。

でも、とても可愛らしい面もおもちで、レッスンの休憩時間にはよく「ヤクルト」を一緒に買いにいきました。自動販売機の使い方を私が、お教えしたり。。。。あせる
先生は、ピンクの口紅が大好きでしたね。

常に、チャーミングで、美しい先生。。。
先生の歌声を先日いただいたCDで聞きました。感動のあまり涙が止まりませんでした。
声もキラキラしていますし、その表現力は品格があります。
「お別れの会」で、先生がお好きなフォスターの「夢路より」をみんなで歌いましたが、この曲は私も大好きで、練習の時必ず歌う歌です。
でも、私は涙のあまり歌うこができませんでした。

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今、私が皆様の前で歌を歌わせていただけるのは、先生のお陰です。
私が間違った声を出した時
「ゆうこちゃん、こうよ~。」と言って先生が出してくださった声。。。今でも耳に残っています。

いつか先生をコンサートにご招待させていただこうと思っていました。でも、もうちょっと練習してから。。。とか、もうちょっと上手く歌えるようになってから。。。と二の足を踏んでいました。ごめんなさい。。。。もっと早くお声をかけさせていただいていたら。。。。涙。
それだけが残念でなりません。先生にもっともっとご指導をいただきたかったです。。。

先生大好きです。どうもありがとうございました。
大谷洌子先生の門下生としての誇りを忘れず、これからも歌と向き合っていきたいと思います。空から見守ってください。安らかにお眠りください。