木製の王子  [麻耶雄嵩] | 花火屑

花火屑

本当に良いものはいつになっても色褪せない

木製の王子
(講談社ノベルス)/
麻耶 雄嵩

¥945 Amazon.co.jp

★★★☆☆

で。タイトルの[木製]って?[王子]って?
なんだったんだろうか。

初めて読んだ麻耶さんの著作は児童向けの「神様ゲーム 」だったんで、ちゃんと読むのはこれが最初だったのですが、よく調べなかったんで。今作はシリーズ物の途中だったみたいです… Queenly
別に読むのに支障はないんですけど、気分的に残念な感じですな。


京都の編集社に入社した20歳の安城則定。
母の友人を頼って山口で暮らしていた彼は、母が今際に残した言葉を確かめるため京都に来た。
「あなたは私の本当の子じゃないの」

手がかりになる指輪に描かれているマークと同じ物を、比叡山に住む白樫屋敷を特集した記事で発見した安城。
記事を担当した編集者に、白樫家の人間とコネを作ってもらった彼は、白樫晃佳と親しくなった。
だが、晃佳は何者かに殺された。
切断された首がピアノの鍵盤の上に置かれていたのだ。

いや~、おそろしぃ。
二重螺旋の悪魔 」の進化論は好きなんですが、こちらの宗教ネタは苦手です…。
そのため宗教の説法シーンは完全に読み飛ばしました~。

「教育とは刷り込み」っていうのをずーっと以前に聞いたことがあったけど、まさにそういうこと。
何を言っても理解し合えない人というのは存在する物だと…。

とにかく!ですね。
登場人物がややこしいんです。ある家族の話なんですが、その家族が親の名前を一字ずつもらった名前なので、字面で覚える私にはとにかく人の区別がつかん!それは自分のせいだろう…。
男女の区別もつきづらいし。途中で意味ありげな人々出てくるし。

仕方がないので、読みながら出てきた名前を片っ端から紙に書いていきました。
そして最後に答え合わせ、じゃないけど、パズルをやって。
はぁ~、そう言うことなのね。と。納得。

話の途中途中にエピローグとかプロローグが挟んである感じで。
この方法、おすすめですわ。


書いてていつも思うんですが、推理小説の書評って難しいですよね。
トリック話すわけにいかないけど、そこが一番書きたいところだったりするじゃないですか。
あぁ、難しい。

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