怪盗グリフィン、絶体絶命 (ミステリーランド)/
法月 綸太郎
- ¥2,100 Amazon.co.jp
★★★★☆
ひっさしぶりにこの作者の本を読みました。
遅筆で有名な方なので、あんまり一気に読んじゃうとすぐにリストから消えてしまう為、ゆっくりチョイスしてます。
この本は子供向けの推理小説シリーズ・ミステリーランドの中の1作として刊行されました。
そのせいか、いつもは難解な文章もかみ砕かれて軟らかくなってます。
気づけば、このミステリーランドシリーズの読書も3冊目ですね。
「あるべきものを、あるべき場所へ」がモットーの怪盗グリフィン。
私利私欲の盗みは絶対しません。
そんなグリフィンの元に一通の手紙が舞い込んできた。
海外で行われる「世界泥棒コンテスト」への出場資格を得たので是非来て欲しいという内容だ。
しかし、留守中に縄張りを荒らされると勘ぐったグリフィンは、いたずら心を込めて手紙を送り返した。
それが困難の前兆だったのだ…。
と。
一応子供向けの本なので、難しい言葉はあまり使われてません。
そういった意味では読書体力の落ちた私にピッタリ。
しかも展開がとても面白くって、ついつい一気に読んでしまいました。
たくさんの組織と罠が怪盗グリフィンを苦しめ、その度に危機一髪のアイディアで乗り切っていきます。
普段難しいトリックやら、探偵の心理描写やらを描いている推理小説家が、逆の立場?の怪盗を書くとこうなるのね、と言った風で。
かなり面白かったです。
短編の「図書館シリーズ」以外はかなり重いイメージのある作者ですが、私はこういった種類の作品を多く読みたいな~。
楽しいのが好きなので。
あとがきに、「暗記するほど読んだのに作者の名前は覚えていない本がある」と「この本もそんな読まれ方をされたらいいな」みたいな事が書かれていました。
いい話だな。
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