ずいぶんサボってしまいました
『夜の寝覚』略して寝覚、のハナシの続き
姉妹がいまして
主人公(通称寝覚ちゃん)は次女の方
お姉ちゃんは、この物語の男主人公になるヒトと婚約中
でもでも
男主人公はうっかり寝覚ちゃんとワンナイトラブ
それも
男主人公は寝覚ちゃんのことを「但馬守のムスメ」だと
寝覚ちゃんは男主人公を「宮の中将」だと
誤解してる……というハナシでした
修羅場の種はしっかり根付いているね
あ、そうそう
寝覚には、ちょっと面白いキャラクターが出てくるんですよ
寝覚ちゃんに仕えてる、「対の君」って女のヒト
このヒト、設定が面白いんです
主人公姉妹のイトコって設定なんですけど
(死んだお母さんの、お兄ちゃんのムスメ)
姉妹のお母さん(対の君にとっては叔母さん)に
我が子のように育てられたんですね
……ここまでは、いいんですけれど
姉妹のお母さんが死んだあと
対の君は、姉妹のお父さんと
まぁ、何ですか……そういうカンケイ、になるんですよ
なんだこの設定、びっくりするわ
で、対の君はお姉ちゃんの乳母とかに目の敵にされるわけです
そりゃね、親戚のムスメが一家の主の愛人になっちゃったんですから
なにあの女 ってなりますよね
……で、ここで事情が複雑になるのですが
お姉ちゃんには乳母がいるものの
寝覚ちゃんの乳母は早死にしたって設定になってまして
お父さんは、対の君に、寝覚ちゃんの面倒を任せるんですね
対の君自身も、そりゃ寝覚ちゃんのところの方が居心地いいですし
でもそんなことしたら、姉妹の溝が広がるじゃん
物語の最初の時点では、姉妹はとても仲がいいんですが
もう対の君のこの設定で、すごーくイヤな予感がしてくる
……という、そんなキャラクター
この人がまぁ大活躍してくれるわけなんですよ
あ、ちなみに対の君は三兄弟で
お兄ちゃんがお坊さん
お姉ちゃんが但馬守の奥さん
なんです
寝覚ちゃんが但馬守のムスメだって誤解されたのも
このお坊さんのお家に行ってたからで
しかもその時、但馬守のムスメさんも一緒にいたからなんですよね
こういう、脇役の設定を上手く使ってる物語って
よくできてんなぁーと感心します