いよいよ明日には劇場に入ります
キシャ公演『聖の帝―古事記・日本書紀より』ですよ
仁徳天皇が主人公のおハナシ
……ですが、仁徳は「大鷦鷯(オオサザキ)」という役名にしてあります
「仁徳」というのは諡号(しごう)といって後からつけられた名前
だから仁徳本人は、「仁徳」という名前を知らないのです
……というかそもそも
仁徳の時代には諡号の習慣はありません
……あ、「そもそも仁徳、実在したの」
とか言わないでくださいね
たしかに実在したか微妙って言われてますけど
一応、実在したとしたら、という前提で、とりあえず……
ハナシを戻しますが
そういうわけで、とっても古い時代の天皇の諡号は
かなり後の時代になってから一括でつけています
後というのは……奈良時代
淡海三船というヒトが一括でつけたといわれています
それも神武天皇から元正天皇までおよそ四十代分を全部ね
あ、元正天皇は第四十四代なんですが
当時カウントされていなかった天皇がいたり
この名前、この時のじゃないんじゃないの
というのがあったりするので正確な数は微妙です
でもね、想像してみて下さいよ
歴代天皇およそ四十代の名前を決めなきゃいけない状況を
……大変だったんだろうなぁって思います……
というわけで
仁徳天皇はいたしたら5世紀のヒトなのですが
「仁徳」というのは8世紀につけられたお名前
だから『古事記』や『日本書紀』に出てくる本名的なモノである
「オオサザキ」を役名にしたわけです