今日は(って書いてるうちに日付が変わりそうなんですが)
3月24日じゃないですか
壇ノ浦の合戦の日じゃないですか
……いや、旧暦の3月24日なので
現代の暦に直すと来月のハナシになっちゃうんですけれど
でも、やっぱり数字が合う日にしのびたい
とはいえ源平関係の私の推しメンは
維盛さん&重衡さん
という、残念なイケメンたちです
そしてこのふたりは壇ノ浦に行っていません……
(私は勝手に「一ノ谷離脱組」と呼んでいます笑)
壇ノ浦より前の一ノ谷の合戦で
重衡さんは捕虜になって鎌倉にいますし
維盛さんは戦線離脱して熊野で入水自殺してしまっているのです
(あ、ちなみに維盛さんの最期については諸説あります)
でも
推しメンが参戦していなくても
根っから源平好き……というか平家好きなので
3月24日は平家をしのびます
平家をしのぶ、といえば
私は『建礼門院右京大夫集』と『平家公達草紙』が大好きです
というか、岩波文庫ではこの二作品が一冊に収められていまして
平家好きにはたまらない一冊になっています
『建礼門院右京大夫集』は、タイトルの通り
建礼門院右京大夫さん
……つまり建礼門院(平清盛の娘の徳子)さまに仕えた右京大夫さん
の、歌集なんですが
歌集というよりは日記文学みたいになっていまして
非常に読み応えがあります
なにしろ平家と交流があった人の書いた作品ですから
これを読むと
「へー、このヒトってこんなキャラだったんだー」
となります
……交流があった、なんて書いてしまいましたが
この右京大夫さん、実は交流があったなんてレベルではなく
平資盛さんの彼女だったんです
資盛さんは重盛さんの子(つまり清盛さんの孫)です
で、彼は壇ノ浦で亡くなっています
だから『建礼門院右京大夫集』は読んでいて、とてつもなく切ないんです
右京大夫さんはずっと都にいたのですが
(早い段階で退職しているので平家の皆さんとは運命を共にしていません)
あのヒトがこうなったらしいとか、ちょっとずつ情報が入ってきて
やがて壇ノ浦のコトを聞いてしまったときのことまで
かなり細かく心情が綴られていまして……涙ナシでは読めません
ちなみに資盛さんが亡くなったということを知ったの歌が、これ
なべて世のはかなきことをかなしとはかかる夢見ぬ人やいひけむ
(この世の儚さを悲しいとか、そんな一般論的なことは、
こんな悲しい夢を見てない人が言ったんでしょうか)
前にも載せた写真かもしれませんが、ここが壇ノ浦
この写真を撮った日はよく晴れていて、美しすぎて哀しくなりました