うつほイケメン列伝★源仲頼さん

『うつほ物語』は、平安のイケメンパラダイスです
特に物語前半部は源正頼さんの娘あて宮ちゃんをめぐって
イケメンたちが熱狂的な求婚合戦をくりひろげます

その中で、私が最近ちょっと気に入っているキャラクターが
源仲頼さん
……主人公でも何でもありませーん
でも、キラリと光る脇役イケメン君です
家柄良し顔良し……だけでなく
芸事の才能が半端ない色男
何しろ彼は、主人公藤原仲忠くんの、琴以外の楽器の師匠のひとり
(でも仲忠クンの方がスゴくて教えがいがないのだけれど)
さらに帝と春宮の笛の師匠なのです
「師匠」ったって若いですよ
仲忠くんとの歳の差10歳
12歳の仲忠くんに楽器を教える22歳の仲頼さん……
現代風にすると……
美少年にピアノを教えるイケメン
……何だその少女漫画的な発想
いや、王朝物語なんて少女漫画みたいなものだけれどね、実際

私は、「嵯峨の院」という巻に書かれている、仲頼さんの紹介が好きです
……表現が面白くて
仲頼さんはですね……
「穴あるものは吹き、緒あるものは弾き」
というヒトだそうです
つまり、笛も弦楽器も、ぜーんぶできる
ってコト、なのですが
「穴あるものは吹き」って……この表現
まるで、ちくわやレンコンだって吹けちゃうみたいじゃないか
(ちくわ、たぶん平安時代にないけれど)
そう思ったらおかしくって……
……え、そんなふうに思っちゃう私の発想、ヘンですかね……
でもでも
現代人だったら、コーラの空きビンをふーって吹いてイイ音出しちゃうタイプですよ、ぜったい

そう思ったら、スゴく好きになりました
真顔で空きビンを吹いてほしい……
そんなイケメン、仲頼さんです