旅行記を書く以上、ご当地○○の話題はしておきたいわけですが
ご当地スイーツの紹介はできない千野です
(甘いモノは、ごめんなさい……)
かわりにこれで……
まずは地酒山頭火
これは、俳人 種田山頭火にちなんでいます
山頭火は山口県の、現在でいう防府市の出身だそうです
そういえば旅行中、山頭火にちなんだグッズをたくさん見ました
山頭火キューピーもいましたよ
このお酒は、ラベルに
「歩かない日は淋しい
飲まない日は淋しい
つくらない日は淋しい」
と書いてあります
なんでも、山頭火の日記の一節だとか
山頭火は実家が酒屋さんで、お酒大好きだったのです
……まぁ、酒癖のせいで破産したそうですが
そうそう、山頭火の代表句に
酔うてこほろぎと寝ていたよ
というのもありますね
……自由律俳句ですから、5・7・5ではないのです
というか……自由律俳句って、いまだによく分かりません
何をもって「これ、イイ句」と評価すればいいのかがどうも……
同じく山頭火の代表句とされる
分け入つても分け入つても青い山
ぐらいだったら、ああ、なるほどと思うのですが……
まつすぐな道でさみしい
とか、もう……どうしたらいいんですかこれ
自由律俳句、ムズカシイです
それから
こちらは中也ビール
中也が山口の湯田温泉出身だというハナシは数日前にしましたね
このラベルには、中也の詩の一節で
渓流で冷やされたビールは、
青春のやうに悲しかつた。
峰を仰いで僕は、
泣き入るやうに飲んだ。
……と書いてあります
「渓流」という詩の一節
まさにビールに貼るのにピッタリですが……ですが
泣いちゃうからやめて
と思うのは、私だけ……
いや、だって
なんと鋭角にえぐってくる表現でしょうか
胸の奥のイチバン痛いところを磨き上げたナイフでさっくりいく感じですよ
……まぁ、でもね、「泣き入るやうに」飲めってことなんでしょうかね
中也のこういう、瑞々しくて甘くて痛くて苦しい()感性、大好きです
まんまと共感させられます
また、旧仮名遣いというのがイイですよね
当時にとっては珍しいことではありませんが
2012年現在の我々にとっては、ノスタルジーを感じさせるものになっていませんか
やっぱり近代文学は、新仮名に直したもので読んじゃダメですね
文字の醸す雰囲気だって味わわなきゃ
あと、もうひとつ
こちらは防府天満宮の「兄弟わっしょいビール」
「家内安全」「商売繁盛」「学業成就」の三種類がありました
当然、学業成就
……と思ったのですが……売り切れていたので、商売繁盛で
なんか、お酒めぐりをしてきたみたいな感じになっちゃいました
あくまで目的は壇ノ浦だったのですけれどね