女房三役

昨日のハナシの続き

こだわってつけた役名「宣旨」ちゃん
これ、ウソとホントが入りまじっています
こだわったよという部分と、大目にみてねという部分があるということ

まず、こだわりから
研究者たちに「女房三役」と呼ばれている女房がいます
（有名な先生が作った用語で、平安時代にそう呼ばれていたわけではありません）
キサキや東宮（＝皇太子）や斎王（＝斎宮・斎院）のもとに確認できる、幹部女房三人のことです

「宣旨（せんじ）」
「御匣殿（みくしげどの）」
「内侍（ないし）」

のコト
そのなかで「宣旨」は筆頭で、乳母が任命されるケースも多かったそうです
（ただ平安後期に入ると御匣殿の方が筆頭になったらしいとも）
ともかく
斎宮のもとには、ゼッタイに「宣旨」という女房がいたのです
だから、斎宮の女房の役名を「宣旨」としたのです

……さて、ここからが、大目に見てほしいポイント
でも、「女房三役」が確認できるのって
10世紀ぐらいからなんだそうですよ
業平さんの時代は9世紀
まだちょっと、早い
たぶんまだ……宣旨ちゃんは、いなかった……
……大目に見てね

いないと分かっていても、「宣旨」にしちゃったのは
やっぱり
「宣旨」って、斎宮・斎院の女房
ってカンジがするからなんですよねー
私の印象としては、ほんとは斎宮より斎院の女房のイメージが強い
なぜなら……斎院の「宣旨」として有名なヒトがひとり、歴史上にいるからなのですけれど