昨日話題にしたあのヒト
昼は朝廷、夜は閻魔庁で働いた超・多忙オトコですが
小野篁(おののたかむら)さんといいます
……この、「篁(たかむら)」という漢字が、携帯で打てなかったのですよ
このヒト、素敵な逸話が多すぎて、一回では紹介できません
公式記録に残っちゃった破天荒エピソードから
のちの時代の人が作ったトンデモ伝説まで
本当に話題に欠かないお方です
ちなみに公式記録(『日本文徳天皇実録』)によると、身長6尺2寸
……えーっと、186cmぐらい
現代でも、長身の部類ですよ
ましてや当時の平均身長を思えば……とんでもないと思います
……ちなみに時代が400年ほど違いますが
源頼朝さんは遺っている鎧から165cmぐらいと推定されているとか
そんな頼朝さんでも、長身の方だったのではといわれています
つまり篁さん、たぶん規格外の大きさだったのでしょう……
そんな彼、経歴を見ると、優秀な学者さんだったみたいです
漢詩文の才なんかも天下無双
そんなこんなで遣唐副使(遣唐使のナンバー2)に選ばれます
(あ、篁さんのご先祖には、遣隋使でひどい目にあった小野妹子くんがいます)
遣唐使って、これはもう、超・インテリさんですよ
……ところが
上司とトラブルおこして、乗船拒否しちゃうんです……
(いや、どうも、上司も上司なカンジなんですけれどね)
さらに抗議の漢詩でもって反骨精神を見せて、ミカドのお怒りを買ったそうです
(この漢詩が現存していないのが残念すぎるどんだけの詩だったんだ
)
で、ミカドの怒りを買って、流罪と……
ちなみに、流されるときの和歌が、『百人一首』に入っていますね
わたの原八十島かけてこぎいでぬと人には告げよあまのつり舟
(大きな海原、たくさんの島々を通って漕ぎ出して行っちまったよ
って、恋しいあのコに伝えてくれ、漁師の舟よ)
……まぁ、あっという間に許されて戻ってきちゃいますけれどね
なんかこう、操縦不可能なインテリ
ってところがいいんでしょうね
アタマがいいのに、生き方がムチャクチャ
でもアタマがいいから、「アイツ、馬鹿だなぁ」と笑っていられない
魅力的だし、警戒したい危険さもある
そんなヒトだったんだろうなぁと思います