こんばんは
CMを観て下さった皆さま、ありがとうございます
メッセージやコメント、いつも嬉しく拝読しています
今日も東京は夏休みの宿題日和でしたね
昨日書いた通り、千野は高校生の途中から急速にブンガクに目覚めました
で、それなりに近代文学も読み漁りましたよ
一番夢中になったのは……
谷崎潤一郎
でした
谷崎文学の魅力はいーっぱいありますが、
私にとって魅力と感じられるのは、
作風が豊かなこと
一貫した美意識が感じられること
酔いそうなほどの妖しさがあること
ですかねぇ
谷崎はとにかく作家人生が長かったヒト
明治・大正・昭和(それも戦後)を生き抜いたヒトですから、
時代によって様々な作風で魅了してくれます
どれを読んでも、
ああ、こんな雰囲気の作品もあるのね
という発見と、
でもやっぱり谷崎ワールド健在だわ
という喜びを味わえます
まずは初期の短編(だいたいの文庫では『刺青』が表題作で入ってますかね)にサクッと触れていただければ、
谷崎ワールドってこんな感じなのね
とお分かりいただけるかと
……たぶん、好き嫌いは分かれますけど
谷崎好きの千野としては、あとはどれも好きで選べません
悪魔主義だの耽美派だのと言われる初期の短編も
(『少年』とか『麒麟』とか)
そこに関西の美意識が加わった妖しくも美しい作品も
(『卍』とか)
さらに古典の要素が加わった作品も
(『少将滋幹の母』とか『細雪』とか)
ちょっと背筋が凍るほどの欲望を描き出した晩年の作品も
(『鍵』とか『瘋癲老人日記』とか)
他にもいーっぱいありますが
(忘れちゃいけない『潤一郎訳 源氏物語』)
どれも大好きです
とにかく、一番ハマった作家です
あ、でも、もちろん、
芥川龍之介や太宰治
のように、短い命を振り絞って書いたかような作家の壮絶な作品たちも愛していますけどね
たまには近代の作品も語りたいなぁと思っています