女子サッカー？

今更の話題かもしれませんが
なでしこジャパンの決勝戦、私もちゃんと起きて観ていましたよ

……で、考えてました。
女子サッカーがらみで、古典の話題はないかと……

頭の中を検索すること数秒。
……ありました

時は鎌倉時代なかば。
（モンゴルが攻めてきちゃったりしたあの頃）
後深草院に仕えた二条という女性が書いた、
『とはずがたり』
という作品

これは、（いろんな意味で）凄い作品です

日記的な作品といわれているのですが……、
二条さん、少なくとも５人の男性とあれやこれやしています
主の後深草院、
その弟の亀山院、
やっぱり弟の性助法親王（←皇子だけどお坊さん）、
イケメン貴公子の西園寺実兼、
中年だけど大貴族の鷹司兼平……

だから「赤裸々な性愛の告白日記」とかいわれるのですが、この豪華メンバー(笑)をみて分かるように、そんな単純なハナシじゃなくて、もっと政治的なことがからんでいるらしいです

内容に関するハナシをするだけで面白いのですが
今日の話題は女子サッカー

『とはずがたり』の中に、女房（＝貴人にお仕えしている女性）たちに蹴鞠をさせるというイベントが出てくるのです
しかも、少年の姿にコスプレさせて

企画は後深草院
弟の亀山院との小弓の勝負に負けて、
罰ゲームとして自分のところの女房たちを見せる
ということになったのです
で、ただ見せるだけじゃつまらないから、
少年コスプレで蹴鞠をさせる、と
しかも、女房たちにはひとりひとりお世話役のメンズをつけてプロデュースさせました
ちなみに二条さんのお世話役は西園寺実兼さま
実兼さまは二条さんの愛人でもありますから、気合いを入れて衣装を用意してくれました
（しかも西園寺家はお金持ちだしね）
愛人のコスプレ衣装をプロデュースするなんて、実兼さま、楽しかったでしょうね
ちなみに『とはずがたり』には、
「それぞれの女房とお世話役の間にあったことはご想像にお任せします」
という意味深な記述があります

しかし
そうはいっても後深草院の女房なんてお嬢様ばっかりです。
（二条さんも、後深草院の愛人みたいになってますが、実はキサキであっても不足ではない身分でした）
人前にさらされるだけで恥ずかしいと思うような女性たちです。
それが少年コスプレだなんてアリエナイと思ったようです。
わざとぐずぐずして、日が落ちて暗くなるのを待ったりもしました

ふだんは十二単の女性たちに少年コスプレをさせての蹴鞠ゴッコ
そりゃあ、メンズは大盛り上がりだったでしょう

ちなみに亀山院はご満悦で、二条さんに少年コスプレのままでお酌をさせています

なんともアヤシゲな女子サッカーの話題でした