まだ治療の終わっていない歯があるというのに、別の歯もおかしくなってきた。
最近の歯の異常を感じるキッカケは「顔を洗った時に(顔の一部に)痛いところがある」ということが多い。
それはつまり、歯の根に異常があることを意味する。私の場合、もはや削って治す程度の虫歯では済まないということだ。

悲しいかな、またまた顔を洗うと小鼻の横辺りに痛みを感じ、かかりつけの歯医者さんへ。

レントゲンを撮り席に戻ると、後方で紙をパラパラめくる音が…。それは、かなりの時間繰り返された。ペラッペラッ・・・ペラッペラッ・・・
それは、おそらく私のカルテ。

「この歯は…」
やっと先生が口を開いた。
「2013年に口腔外科で手術した歯ですね」
私は後ろを振り向き、先生の手元に目をやった。
それは、たしかにカルテだった。
私の約23年分の治療の記録が記されいる、ものすごい分厚いカルテ!
そして、これまた何枚にも渡るレントゲンの束!!

先生は、この歯がいつどのように治療されていたのかを探していたのだ。これだけの記録から探し出すのは、さぞかし大変だったことだろう。

私は思わず、
「すごい分厚い!まるで本みたいですね。これは(治療履歴を)辿るのは大変!こんな人、他にいますか?」
と、聞いてしまった。
すると先生は、カルテに目を落としたまま
「そうはいないですね・・・」
と。

遠慮がちに仰っていたが、こんな人、他にいないと思う(笑)

これから離れた土地に引っ越したとしても、私はこの歯医者さんにかかるつもり。
だって、他の先生に私の歯を一から説明するのは大変だもの。