当時、社宅の向かいには、小さなクリーニング店があった。
娘5歳、息子が3歳くらいの時だったろうか。
私は「はじめてのおつかい」をさせたくて、クリーニングを出しに行くおつかいを、まさに「はじめて」姉弟に頼むことにした。ここなら、社宅から一部始終を見ることができるからね。
お金とクリーニングに出す衣類を持たせ、姉弟は手を繋いで出かけた。私は、2階にある玄関の外に出て、その様子をこっそり眺めていた。
無事に任務を完了したのか、クリーニング屋さんのドアを開けて2人が出てきた。
いいぞいいぞ、その調子!
あとは、そのまま道路を渡ればいいだけだ。
ところが、このあとまさかの展開が待っていた。
(続く)