国内航空路線の不採算路線廃止に着手すると全日本空輸、日本航空が発表した。
原油価格高騰高止まりが長期間続き、企業努力は既に限界を超えている。
各社の稼ぎ路線である羽田・伊丹・福岡・新千歳の便は新規航空会社参入により、各社顧客確保の為に価格競争にしのぎを削っており、結果利益という利益を出せていないのが現状だ。
それに追い討ちをかけるような原油価格高騰により燃料コストがかさみ、搭乗率の低い地方路線では飛ばせば飛ばすほど赤字となる。
そして本日発表になったANAの路線廃止計画の中に新潟―福岡(1日2往復)の路線も含まれていた。
ANA新潟―福岡線は新潟空港国内線発着便の中で搭乗率3番目の優良路線であり、福岡線は利用率も06年度56・6%で前年度比2・0ポイント増であった。
しかし、ANAの国内線利用率64・8%に比べると低く、原油高が続く今とあっては路線維持は困難と同社は考えたようだ。
新潟空港発着路線では近年、神戸線、広島線などが休廃止され、福岡線が廃止となれば新潟発着の主要国内路線は季節運行の沖縄線を除き新千歳線と名古屋線、中部空港線だけとなる。
路線廃止は航空会社にとっても利用者を失い大きな損失だが、廃止路線の地元経済にとっても大損失だ。
地方自治体と協議の上正式に決定となるが、運行する側の航空会社にとってもはや限界。
このまま廃止が濃厚だ。
新潟からの唯一の九州路線が来年4月1日をもってその姿を消すことになるだろう。
NIKKEI NET
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