ママブロネタ「育児」からの投稿
以前読んだ、教育系の雑誌に載っていた記事より。
(元がなく、記憶を頼りに書いているので、微細に相違があったらごめんなさい。)
それは、ずっと昔、ある国の乳児院の話。
そこは、親に育ててもらうことができない赤ちゃんが入る施設。
広い部屋に、ずらっとベビーベッドが並べられていて、そんな部屋がいくつもある。
ある時、気づいた人がいた。
「どうして、どの部屋も、廊下側の子どもの発育がいいのだろう?」
身体の成長や言葉や知能も、どうも、廊下に近い子どもの方が、順調に育っているようだ。
色々、観察してみると、
廊下側の子どもは、奥のベッドの子どもに比べて、看護師やスタッフに声を掛けられることが多いようだった。
部屋に出入りする時はもちろん、
廊下を歩いているだけのスタッフも、通りがかりにちょこっと
「おはよう」
「元気?」
「いい子ね」
などと、声を掛けていく。
それを確かめるために、ある実験が行われた。
子どもを二つのグループに分ける。
Aグループは、スタッフが積極的に声をかける。
Bグループは、一切声をかけない。
食事の世話や、着替えなど、必要なケアは行うが、笑顔や会話はしない。
その結果。
Aグループの子どもは、そのほとんどが順調な発育をみせた。
そして、Bグループの子どもは・・・
2歳の誕生日を迎えることなく、全員が亡くなってしまったという。
その記事を読んだ時の、衝撃は、忘れられません。
「会話の多少で、発達に差がつく。」
それは、ある程度、予想していたけれど、まさか。
『赤ちゃんって、話しかけられなかったら、死んじゃうんだ・・・』
直接、何か手を加えなくても、
ご飯をちゃんとあげてても、
声さえかけてもらえない赤ちゃんは、育たない。
当時、学生だった私には、本当にショッキングな話でした。
これは極端な例かもしれない。
でも、
たくさんの言葉や笑顔に包まれて育った子と、
そんなものすら、十分に与えられなかった子では、
きっと何かが、違ってきてしまうはず。
それから25年。
自分の子どもも育てたし、
保育士として、多くの子ども達とも関わりました。
いつも、心の片隅に、この結末の怖さが引っかかっています。

※ これは、ずっと昔(100年以上前?)の実験です。
現代に同様の実験がなされたら、人道的に問題なのは承知しています。