保育士をしていた頃の話。
5歳児のクラス・自由遊びの時間。
数人ずつ、連れ立って、好きなおもちゃ・素材で遊んでいます。
何人かが、折り紙コーナーで遊び始めたので、私も1枚折りました。
「だまし船」などと呼ばれるものです。
帆掛け舟の「帆」の部分をつまんでもらい、目をつぶってもらいます。
「いいよ」の合図で目を開けると、いつの間にか、船体の部分をつまんでいる・・・・。という手品遊びができる折り紙です。
たぶん、子どもの頃、母に教えてもらった、古典的なものです。
それを、近くにいた子どもにやってあげると、目を丸くして大喜び。
何人かにやってあげると、Yくんが、「それ、僕にちょうだい。」と言うので、やり方を教えて、プレゼント。
さっそく、友だちに「手品だよ!ココ持って。」と披露してまわるYくん。
しばらくすると、二人、「ぼくも、Yくんみたいなの欲しい。」と来ました。
折ってあげながら、「これ、簡単だから、年長さんならすぐ折れるようになるよ。」と話しました。
さて、その二人も伝道師となり、また二人、「欲しい。」と言ってきました。
1枚、手にとって、折り始めると、さっき、もらったTくんが私の隣で真似して折り始めました。
すると、「ちょっと待って。ぼくもやる。」とYくんも、折り紙を持ってきました。
で、4人ほど、一緒に折りながら完成させることができました。
こんな風に、ちょっとしたきっかけから広がる遊びって、いいなって思います。
「ぼくも欲しい」
「やってみたい」
「作ってみたい」
友だちとのつながりの中で、そういう気持ちが生まれて、行動して、達成して、また広がっていく。
子どもの力を感じる瞬間です。
子どもと楽しめる折り紙の作り方