結局、入院は約1カ月におよびました。

土日以外はほぼ毎日お見舞いに行き、

「お母さん。ご飯がちゃんと食べられるようになったら家に帰れるからね」と励まし、リハビリも頑張った母。


車椅子にも座れるようになり、

ホントにビックリするぐらい回復しました。


施設に入って約半年。

全く家に帰ることができず、

最初の頃は「帰ろう」「帰ろう」とそればかり。

それが5月頃から言わなくなり、

言わなくなったと思ったら

食欲がなくなり、面会に言っても話もせず、

ボーッとしてるか眠ってる。


これってどうなんだろう。

こんな状態で施設に閉じこめて、

それでいいんだろうか。


介護度が3から一気に5になったけど、

それって本当に

パーキンソン病が急激に進行したせいなんだろうか?

それを確かめたくて、「とにかく退院後は家に連れて帰る」ことにした。


退院の日は、お昼を食べてから。

嚥下には問題ないけれど、

歯がほとんどないのと、噛む力は落ちているので

食事はおかゆ、そしてオカズは全部細かく刻んだ「ギザミ食」

なので病院でお昼を済ませてからの退院にしてもらった。


介護タクシーから車椅子のまま部屋まで移動できるよう、庭に面したリビングに介護用ベッドを設置した。

「奥の寝室まで車椅子では入れないから、今日はここで寝るんだよ」といい、父に留守番を頼んで私は買い物へ。


退院するとき「何が食べたい?」と聞くと「ケーキ」と言ったので、久しぶりにケーキや食べやすいプリン、シュークリーム等を買いに行く。


そして。

家に帰ると、なんと母がベッドにいない!

なぜ?

どこに?


すると父が出てきて

「奥の寝室に行くと言って」と。

父は「無理だ。支えられない」と言ったら

なんと自力でハイハイしながら奥の寝室まで行ってしまったと。


ビックリ、である。

入院する前は、もうほとんど自力で歩くことはできなくなっていたのに。


病院の、理学療法士の方が、ホントに良くしてくれたんだなぁ…と思う。

それと同時に、やはり本人の「家に帰りたい」という思いが強かったんだろうなぁ…と思った。


パーキンソン病では?

と指摘してくれた整形外科の先生は

とにかく「リハビリをして」と言っていた。

でも田舎にはリハビリに特化したデイサービスはなかなかなくて、週に一回行っていた整骨院がやっている所も、施設でコロナが出ると外出禁止になって行かせてもらえなかった。


とにかく施設は

ケガやコロナが出ないようにいろんな事に制限がかかる。


それを考えると、

また施設に入れるのって、どうよ?

と思う。


トイレも、家のトイレに行くのは大変だけれど、

ベッドの横に設置したポータブルトイレならひとりで何とかなる。


だったら、また動けなくなるまでは

デイサービスや多機能型の施設利用で

夜は自宅介護で何とかなるんじゃないか…。


なんだかモヤモヤするけれど、

とりあえず明日からは

24時間看護付きの老人ホームへ移ることになっている。