母が入院して3日目。

初めて父を病院へ連れて行った。


病室へ行くと母がいない。

面会時間はたったの15分しかない。

受け付けに行き

「病室に母がいないのですが?」

と聞くと確認しにいってくれ

「今お風呂だそうです。なのでいったんお部屋から出て待合でお待ちください」と。


しばらくして母が病室へ戻ってきた。

さっぱりした顔をしていた。

もしかしたら、体が汚れたのかもしれない。

パーキンソン病だから、ずっと動かずにいるのも良くないので、24時間の点滴が終わった時点で

少し体を動かしてくれたのかもしれない。


いずれにせよ、

ミトンも外し、ベッドに寝た状態とはいえ

自由になれて良かった。


しばらくして看護師さんが来て次の点滴をつけた。

これからまた24時間点滴になるという。

けれど私たちがいるせいかミトンはせずにいてくれた。だからひたすら母の手をさすり続けた。

「手を握って」というと、ギュッと握りかえしてくれた。


これだけ力が入れば

多分大丈夫だろう。


しかし…

父はそんな母をみて

何を思ったのだろうか…。