今日は土曜日だから、父のお昼の用意をしなくてはいけない。
ご飯をセットして買い物へ。
帰ってくると、父は午前中のデイケアから帰宅していた。
「お父さん、何食べる?」
「今買ってきた海老チリ食べる?」
と言うと
「いらん」。
「じゃあ、ししゃもでも焼く?」
と言うと
「ししゃもて何?」
と言う返事が返ってきて、ちょっとびっくりしてしまった。
前も何か聞いたら「知らん」みたいな返事が返ってきて、
あーこれが老化現象なのかなぁ…と思ったのだった。
お昼を食べながらテレビを見ていて
「この歌知ってる?」
と聞いたけど返事はなかった。
前も何か聞いたら
「……」
と全く返事がなく、ずっと沈黙が流れた事がある。
もともと寡黙な人ではあったけれど
こんな調子で会話が成り立たないことも多く、
また滑舌も悪くなっていて
聞き取れないことも多く、
するとこちらも話しかけなくなるし
なんというか、家の中が…。
これが昔みたいに三世代同居とかならまた違うんだろうけど、そんな家、今じゃ天然記念物だ。
私はいつまでこの実家にいなければいけないんだろう。
なし崩し的に同居生活になってしまった訳で、
事情が許せば今日にでも家を出たい。
母は年末に施設に入ったから
肉体的にはずいぶん楽になったけれど、
別の苦しみがある。
ひとりになりたい。
自由になりたい。
でも高齢の父を一人暮らしさせる勇気は
私にはない。
コロナ禍に
父が倒れて実家に戻り、
そこから始まった同居生活。
かなり限界にきている。