るつぼ観劇。

堤真一の舞台だったから迷わずチケットゲットしたが、

当日パンフレットを買って気がついた。

戯曲だった。

・  戯曲とは…演劇の脚本・台本のこと。人物の会話やセリフ、ト書きなどを通じて物語を展開する。またそのような形式で書かれた文学作品。

(戯曲、セリフまわしが独特で、実は苦手なんだよね〜)

 

ま、それは置いといて、パンフレットによると、

「本作は17世紀に実際に起こった魔女裁判を題材に、集団心理の恐ろしさを描いた作品」とある。

 

また、「集団と個の対立構造を通じて人間のあらゆる側面をあぶりだす」とある。

 

 

1690年代の魔女裁判が元になったお芝居だということだけ芝居が始まるまえに頭にインプットし、集団心理についての話なんだろうなあ〜、ぐらいの情報しか仕入れていなかったから、正直、1幕は話の展開についていけなかった。

戯曲のむずかしさは、いったん話の展開についていけなくなるともう2幕さっぱり、ということがよくあるが(私の頭が悪いだけかもしれない、いやきっとそうだろう)

「るつぼ」に関しては、大筋としてはジョン・プロクター(堤真一)が、使用人のアビゲイルと浮気して、それを妻のエリザベス・プロクター(松雪泰子)が感づいてアビゲイルを解雇し、ジョン・プロクターを自分のものにしたいアビゲイルは妻に復讐の炎を燃やし……。まあそういうあらすじだ、ワイドショー的に言うと。

 

で、だ。華ちゃん演じるアビゲイルが、ジョン・プロクターを自分のものにできなかったから集団心理を利用して、プロクター夫妻を堤真一をおとしいれていくんだが、それがもう秀逸でねえ。

 

いやはや、堤真一、すばらしい役者だけど、いや堤真一だけじゃなく、華ちゃんにしても松雪泰子にしても、本当、すごいね、役者って。

 

ネタバレになるから芝居の内容はこれ以上言えないけど、これは終わったあとにジワジワくる芝居だね。

その3回目のアンコールあたりで、なんでかわからんけど、ジワジワ涙がでてきた。

 

やっぱり、話が始まる前にもう少し予習しとけば良かった。

ていうか、もう1回、観たい芝居だなあ。

 

…集団心理、って恐ろしいね。

40人中、39人が「おまえが悪い」と言ってるなかで、

自分は本当は悪くなくても、

それを自分ひとりで正当化するのは、証明するのは、言い続けるのは、

 

はっきり言って、

 

無理。

 

だと思った。