トルコで馬になった男。メラビアンの法則 | 九段下・渋谷・池袋・新宿・品川・上野・秋葉原★心療内科ゆうメンタルクリニック

トルコで馬になった男。メラビアンの法則

今回は、恐ろしくシンプルな話をしようかと思います。
ビックリするほどシンプルです。
くれぐれも、気合いを入れないでお読み下さい。

それではメルマガ・セクシー心理学よりお楽しみください。


あらためましてこんばんは。
ゆうきゆうです。


さてあなたは、「メラビアンの法則」というものをご存じでしょうか。


人と人とのコミュニケーションでは、

-----------------------------------
ボディランゲージ 55%
声の質 38%
話の内容 7%
-----------------------------------

という重要度になる、という法則です。

もちろん、この数字が厳密に正しいわけではありません。

それ以降の心理実験では、
「話の内容は、さすがに7%より多いんじゃないか」
などの結果が証明されたりしました。

しかしいずれにしても、「ボディランゲージ」や「声の質」が大切である、と
いうのは変わりない事実。

どんなにロマンチックな告白の言葉でも、鼻毛を抜きながら伝えたり、裏声で
伝えたりしたら、相手は決してOKしてくれないでしょう。

逆に何も言わなくても、すごく真剣に相手の顔を見つめているだけで、気持ち
は痛いほどに伝わるでしょう。


ボディランゲージなどは、言葉以上に大切なのです。


ここまでが前提です。

ここからはかなり心理学との関係が薄くなってくるので、帰るなら今のうちで
す。




これは、僕がまだ学生だったころの話です。


そのときの僕はとてもとてもヒマだったので、ヨーロッパをフラフラ旅行した
りしておりました。

そんなときに立ち寄ったのが、トルコです。


トルコには「カッパドキア」という町があります。

まぁ、遺跡などがある町なんですが。

ひと言で言うと、すごい田舎です。


そもそもトルコ自体、あまり英語が通じない国ではあるんですが、そこはさら
に輪を掛けて通じませんでした。


そんなときです。

ガイドブックに、「この町では乗馬ができる」と書いてありました。

それを見た瞬間、僕は「絶対にやらなければ」と思いました。


馬といえば三角木馬、もといメリーゴーランドくらいしか乗ったことのない自
分です。

はじめての馬にワクワクして、いてもたってもいられない状態でした。


しかしガイドブックには「乗馬ができる」としか書いてありません。

いったいどこにその場所があるのか。
それ以上の情報は何も書いてありませんでした。

おそろしく不親切でした。


しかし文句を言っても始まりません。

僕と、そのとき同行していた友人は、二人で町の中をさまよっていました。


そんなときです。
目の前で、子供たちが遊んでいました。



人通りがほとんどいない場所だったので、僕は、
「もう、この子たちに聞くしかない」
と思いました。


しかし、大人ですら英語が通じない国。
子供なんて、なおさら分かるわけがありません。

僕は、必死に話しかけてみました。

ユウ「ハローー!」

子供「!?」


子供、ものすごく驚いた目をしています。

アヤしいアジア人が、突然、不自然な言葉で話しかけてきた状態。

僕がこのコだったら、瞬時に逃げます。


しかしそのコは、純粋な目をして、僕の言葉を待っています。

子供「……?」

ダメもとです。
僕は、とにかく言ってみました。


ユウ「ほえあ、ほーす?」

この瞬間、自分の英語力のなさも分かるかと思うんですが、とにかくそんな感
じのことを言いました。


子供「???」

もちろん通じません。

でも、僕はくじけません。
言葉を続けます。


ユウ「ウマ、ドコーー?」

もう、どうせ通じないのなら、英語だろうが日本語だろうが関係ない。

そう思った結果の言葉だったんですが、さらに通じませんでした。


子供「???」


ここで、僕は「メラビアンの法則」を思い出しました。

そうだ!
ボディランゲージこそが重要なんだ!

言葉で伝わらなければ、体で伝えるしかないんだ!


僕はそう思いながら、イチかバチかの行動に出ました。


そう。「馬」のことを聞いている、と伝えるために、手を前に出して、
「四つ足だよ!」というポーズをしたのです。


その瞬間、子供がビクッとしたのを覚えています。


いや、でもこれだけでは、馬なのかイヌなのかネコなのか分かってもらえない。

そう思った僕は、鳴き声も言いました。

「ヒヒーン!」


なんていうか、日本語の「コケコッコー」すらも、英語で「カッカドゥルドゥ」
なこの世界。

馬の鳴き声を、トルコ語でなんていうかなんて分かるわけがありません。

しかしもう、とにかく自分の信じた道を突き進むしかありません。


子供は、呆然とした顔で僕の方を見ていました。

僕も沈黙です。

ユウ「………」

子供「………」


この状況、ほんと警察呼ばれたら、どうしよう。

僕がそう思った瞬間です。

子供は、突然に笑い始めました。


緊張がゆるみます。

僕はそれを見て、「やったあ、ウケた!」と思いました。


なんていうか、微妙に目的を見失っている気がしました。
そもそも、別にウケたくてやったわけではなかったんですが。


よく見ると子供は、
「あぁ、何のマネしているのか分かった!」みたいな顔をしています。

よし!
これならイケる!


あとは、

「それ(馬)は、どこにいるのか?」

ということさえ通じればOKです。

いや、しかし。

「どこ?」を表すジェスチャーなんて、存在するんでしょうか。



僕は考えたあげく、とにかく両手の人差し指で、あらゆる方向を指し示しまし
た。


昔、「北斗の拳」というマンガがあったのをご存じでしょうか。

その中に「北斗百裂拳」という、ひと言で言えば「ひたすら両手で相手を殴る」
という技がありました。どう考えても、思い切り力を込めて一発殴った方が強
いような気がしたんですが、とにかくそんな技です。

これを、両手とも人差し指を立てた状態で行ったとお考え下さい。

まさに四方八方、指さし確認。最悪です。


そしてそれを行ったあと、
「僕は分からない。教えて?」
という意味を込めて、その手を頭に当てて、首をかしげました。



どこから見ても変態です。
純度100%のコカイン的変態です。


それを見た子供、さらに大ウケでした。


なんかウケた時点で、「もう思い残すことはない」と思ったんですが、しかし
直後、彼はある方向を指し示してくれました。


お、おおおおおお!

これは、伝わったんでしょうか。

その方向に行けば、牧場があるんでしょうか。


「変態はどこ?」みたいなジェスチャーだと思われて、その方向にはさらなる
変態がいたら怖いと思いましたが、もう、信じるしかありませんでした。



そして。

実際にその方向に行ってみたところ、まさにそこが、乗馬のできる牧場でした。


ここ、テレビドラマだったら、レミオロメンの「粉雪」のサビが流れて、すご
く感動するシーンですので、想像の中で流してください。


そうです。ジェスチャーが伝わったのです!


結局その日は、探すのに時間がかかりすぎたため、乗馬の時間はすでに終わっ
ていたんですが。

それでも、

「コミュニケーションができた」

という喜びと達成感でいっぱいな自分でした。


言葉に、国境はない。
僕のジェスチャーにも、国境はなかった。


僕はそのとき、そのことを強く実感したのです。


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◆  今回の結論。
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○ ボディランゲージって大切。




心理学知識を実体験でひとつひとつ再確認する人生。

たぶん身が持ちません。


こんな毎日を送りながら生きています。
みなさまここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。


(完)




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